安倍元首相の銃撃事件以来、旧統一教会がマスコミで大きく取り沙汰されることとなり、その中でも特に、いわゆる「霊感商法」および、家庭が崩壊するほどの過度な献金が問題視されている。
日本家庭連合の会長である田中富広氏は2022年8月10日に記者会見を開き、「霊感商法なるものを当法人が行ったことは過去にも現在にもない」と釈明した。
ただ、この説明は現役信者にも違和感があったのだろう。現役の信者によってマスコミにリークされた内部会議での発言では、田中氏は以下のようにその本音を語っている。
「いわゆる霊感商法、これが信徒たちによって行われていたことは認められていますし、敗訴しています。ただし、“教会自体”が霊感商法はやっていないということは、一貫した私たちの主張であり、また裁判でもずっと続けられてきております。もし私が『教会は霊感商法をやっていました』と言った瞬間に、今までの裁判が全部ひっくり返ります。それぐらい大きなことです。霊感商法そのものを法人がやったかと問われたら『やってなかった』としか言えない。」
つまり、霊感商法にまつわる訴訟を念頭に置くと、たとえそれが事実と異なるとしても、「法人としてはやっていないと言わざるを得ない」ということに過ぎない。
しかし、家庭連合組織、あるいはその現役信者たちが、対社会的に上記のような言い訳をしつつ、霊感商法についての事実を認めて謝罪をすることがないのは、訴訟以外にも理由があるだろう。
それは今日まで、霊感商法や過度な献金をしてまで「摂理」を支えることが、たとえ社会的なモラルを逸脱していたとしても、「神の願いにかなったことであるという信仰」を持ち続けているからである。
そのような信仰を持った食口はバランス感覚を欠き、本人は強制的でなく自発的に献金していることは事実であるとしても、その一方で家庭が崩壊しつつあることに気が付かなかったり、摂理に貢献していれば家庭は神様が守ってくださると無責任になっていたりする。
しかし果たして、「霊感商法」や家庭が崩壊するほどの過度な献金は、統一原理に基づく信仰であり、神の願いにかなっているのだろうか?
私たちONE TRUTH有志の会のメンバーは、家庭連合が腐敗し摂理の軌道から完全に脱線したことに気づき、家庭連合を脱会し、顯進様と共に新たな道を歩む者たちである。
メンバーの中には、かつて霊感商法に関わっていたという方々もいるため、複数の経験談を収集し、ここに霊感商法および過度な献金に対する私たちの見解をまとめ、何が「統一原理」を学んだ者としての正統的な道であるかをまとめてみたいと思う。
霊感商法が行われるようになった経緯
霊感商法以前の統一運動(70年代)
1970年代と言えば、世界は冷戦の真っ只中の時代であり、日本でも共産主義の学生運動が盛んな時代であった。
お父様は1971年に渡米され、米国を拠点に、マディソン大会(1974年)、ヤンキースタジアム大会、ワシントン大会(1976年)など、米国のキリスト教の人々に対して、「神のもとの自由と人権」「自由民主主義」「反共産主義」で団結することを呼びかけていかれた。
当時、米国が共産主義に反対することを止めてしまえば、ソ連・中国・北朝鮮・東ヨーロッパをはじめとする国際共産主義はますます拡大し、今日の世界地図は全く異なるものになっていたかも知れない。
したがって、当時の米国で展開された統一運動は、米国の保守層にとっては「良い運動」であり、一方で共産主義に賛同する人々にとっては「悪い運動」だったのかも知れないが、そのような運動を熱心に展開すること自体は、法律的に何の問題もないものであった。
またその運動を熱心に行う人々が、お父様を再臨主として信じていようとも、それ自体は信教の自由であるから、問題はない。当時、日本から米国に多くのメンバーが渡り「花売り」などを通して資金を集め、運動を支えたと言われている。
また日本国内でも「幸せ商事(後のハッピーワールド)」や「統一産業(株)」などが70年代にビジネスを開始したのだが、これらは高麗人参茶や韓国の美術工芸品、空気散弾銃などを販売していた。これらの商品を販売したらよいというのは、恐らくお父様から来たものだったと思われるが、当然のことながら、当初は通常のビジネスであった。
霊感商法全盛期(80年代〜90年代)~徐々に経済一辺倒へと傾いていった日本統一運動
その後、80年代に入っても、お父様は世界中で多くのプロジェクトを推進していかれた。冷戦の只中にあって、運動の目的は一貫して上記のようなものであり、そのために、多くの資金や人材が必要であったことは言うまでもない。
ただ、その資金が日本では「霊感商法」によって供給されていたとなれば、その方法は問題視されざるを得ない。社会的にも問題であるし、「良心」を重要視する統一原理の教えにも反する。
ここでは複数の証言をもとに、日本での霊感商法はどのように始まり、どのように行われていったのかをまとめてみたいと思う。
日本で霊感商法が始まったのは80年代である。
80年代初頭、日本の統一運動は多方面での活動を展開していた。勝共運動および渉外は協会長である久保木氏が担当し、教育・伝道は主に小山田氏・櫻井氏が、そして経済は古田氏がハッピーワールド社長として担当していた。
ところが、82年後半になると、世界宣教や勝共活動が拡大し、経済が重視されていく中、経済担当の古田氏が全権を握り、他の全責任者がハッピーワールド傘下に入る経済重視の体制となった。(久保木氏・小山田氏等は実際には不参加)
83年9月になると、日本の主要なメンバー30名が米国に渡るようになり、若いメンバーが残された日本では、古田氏の発言力・影響力がさらに強められる形となった。
古田氏は当時、統一原理を深く学んだとは言え、信仰的な教育に重きを置くよりはビジネスを重視しており、古田体制下の日本統一運動内部で、価値観の葛藤がなかった訳ではない。
しかし上記のような流れの中で古田氏の独壇場が形成され、多くの人材は経済に投入され、櫻井氏はハッピーワールド副社長の名目で食口の教育・牧会に当たるも、古田氏を止めることは出来なかった。久保木氏は日本の協会長ではあったが、多くを古田氏に持っていかれ、限られた人材と予算の中で活動せざるを得ない状況であった。
地方においても経済優先の体制は同様であり、統合本部の下に教会と事業部(経済部隊)が置かれていたが、統合本部のトップは販社の社長であった。地方教会には教会長、会計、総務部長の三名しかスタッフがおらず、一方で印鑑販売の店舗には100名以上の献身者が営業部隊をなしていたという話からしても、いかに当時の統一教会が経済重視の体制だったかが分かる。
霊感商法の全国的な展開
ここからは、霊感商法の具体的な中身である。
古田氏はハッピーワールドの社長、その下に全国数カ所の販社の社長がおり、現場ではたくさんの印鑑店舗を構えた。
(店舗に関しては出店しては莫大な利益を出し、短期間で畳むということを繰り返しており、これは税金逃れや、ガサ入れを回避するためだったと言われている。)
各店舗では営業部隊が家庭訪問して桑野式の姓名判断を行い、印鑑の販売を行っていた。これは当時、一般で行われていたビジネスを真似たもので、価格帯も同程度であった。顧客の購入動機は「開運のため」というものだが、これは一般の印鑑販売でもあったことで、初めから霊感商法と言われるほどのものではなかった。
それがエスカレートしたのは、販社が企画した「展示会」が持ち込まれるようになってからである。印鑑販売でつながった顧客をケアしながら、壺や多宝塔などの美術工芸品、高麗人参茶の「即売展示会」につなげ、そこでさらに霊的な価値を強調することで、法外な高額販売を行うようになっていったのである。
印鑑販売で繋がった顧客(ゲスト)をケアする拠点は「ビデオセンター」と呼ばれた。ここでは統一原理のビデオ視聴を進めるのだが、統一原理ビデオの内容そのものに、「商品を購入するべき」であるとか、「先祖の因縁がどうこう」という話が含まれているわけではないし、そもそも『原理講論』の中にもそんな話はない。
(2022年9月29日追記:印鑑を購入したゲストには、まず霊石を販売する展示会に招待し、その後、「真理の行」としてビデオセンターにつなげるケースが多かったとのことである。コメントが入り、経験者に確認の上、追記)
ゲストは統一原理を通して、自己の内面や人生について、愛について、家族について、死後の世界についてなど、宗教的なテーマに関心を持つようになるが、これはどんな宗教の教えでもそうであろう。
ただ、ビデオ視聴の前後には、ビデオセンターのスタッフがゲストと話をする時間を持つ。統一原理を通して、自分の人生を向上したいとか、家族をより良くしたい、他者のために生きる人生にしたいなど、ゲストの中に生じた問題意識に対して、「霊的な恩恵のある商品を購入することで解決することができる」とか、「先祖の供養になって問題が解決に向かう」などのトークがなされた。ここからは、統一原理が歪曲され、経済的な目的のために利用されたと言える。
やがて、上記の展示会をゲストに紹介し、展示会では「先生」と呼ばれるトーカーが登場する。展示会場の奥にはタワールームがあり、そこでは「先生」が、これまでビデオセンターで収集されたゲストの情報を担当者から把握し、出ていってゲストを面接した。
ある程度の情報を把握して面接を行うので、「先生」という呼び名も手伝い、ゲストからすると半ば霊能者のように感じられることが多かったであろうし、実際に霊能者のように見せたり紹介したりして面接したケースもあったという。
「統一原理」と「霊感商法」の矛盾
実は、統一原理という教えからは、霊感商法は出てこない
現在、多くの報道では、お父様が説かれた「統一原理」という教えそのものの中に、霊感商法が含まれているかのように言われがちであるが、実はそれは誤解だと言える。
統一原理を解説する『原理講論』を何度繰り返し読んだところで、自分で霊感商法を始めたり、家庭が崩壊するような過度な献金をしようとする食口は一人も出ない。その証拠に、日本以外のどの国でも、食口がそのようなことを行った事実はみられない(確認していないが、万が一あったとすれば日本食口が海外で行ったか、日本を真似たものだろう)。
また日本でも、学生時代に原理を研究することで食口になるに至ったCARPのメンバーは、霊感商法にも過度な献金にも、関心を持つことができない。したがってCARPの卒業メンバーは同じ家庭連合でも、献金の緩やかな(基本的には十分の一献金だけで良いとされる)「孝成教会」に所属することが多い。
これらのことからまず言えることは、霊感商法は統一原理から出てくるものではなく、日本の統一教会が独自に編み出した手法であり、海外の食口からすれば、「これが同じ統一原理を学んだ者の信仰であろうか?」とも思えるような、言ってみれば「まったくの別物」だということである。
そういうこともあり、国際祝福を通して日本にやってきた外国人食口は、日本の教会には所属せず、国ごとのコミュニティを形成して信仰生活を送る人が大半である。統一原理を学んでいるからこそ、霊感商法にも高額献金にもついていけないのである。
霊感商法に対する葛藤
このような霊感商法が日本で広がった理由の一つとして、日本はキリスト教社会ではないし、食口もキリスト教の出身ではないことも大きいと考えられる。キリスト教社会ではすぐに「免罪符」という言葉が思い浮かぶが、日本ではそうではない。
16世紀、キリスト教においても教会組織がその教理を歪曲し、「免罪符」を販売したことが問題となり、それは聖書の教えに反するもので、本来のキリスト教ではないということから宗教改革が引き起こされた。
私達の統一運動においても、霊感商法などは統一原理の教えのどこにもなく、完全に正道を外れたものであると言うことができる。
今となっては、私達はそのことをハッキリと理解することができるが、当時から、誰も疑問を感じなかったのかと言えば、そうでもない。当時を思い出し「トーカー(先生)だけはやりたくないと思っていたので、断り続けた」と振り返る人もいる。理由を聞くと「原理を伝えながらも、最後は経済のために、原理を歪曲したり良心に背かざるを得ないから」ということだった。
当然のことながら、統一原理を学んでより良心的に生きたいと考えていた食口が、摂理のためとは言え、ビデオセンターで原理の話をしつつ、あとは原理とは異なる方向に誘導して、最後は高額な商品の購入につなげるという資金調達方法を、何の抵抗もなくできる人は少なかったであろう。
当時、食口の信仰指導(カウンセリング)をする巡回師と呼ばれる役割があったが、巡回師にも教会の巡回師と、販社の巡回師がいて、両者の指導方針が異なっていた。教会の巡回師は心の話をするが、販社の巡回師は実績(経済)の話ばかりをする。「こんなにお金ばかりが中心で良いのだろうか」という葛藤も当然、内部に存在していたのである。
ではなぜ、葛藤を感じつつも、統一原理に矛盾する霊感商法が続いてきたのだろうか。
それは「お父様が世界で進めておられる摂理を支えたい」という大義によって罪悪感が軽減されたり、日本教会全体の経済優先の文化の中で、疑問を感じなくなってしまう場合が多かったからである。そして何よりも、メシヤであるお父様が認めていることだと皆が信じていたということが大きい。
お父様がされたのは「通常のビジネス」であった
しかし決してお父様自身が霊感商法を思いつき、始められたのではないのである。
お父様が再臨主として神の摂理を推進する為には、当然ながら数多くの運動を進めるための資金が必要であった。そのため、お父様は精神的指導者でありつつも、多くのビジネスに着手された。
韓国では一和の炭酸飲料である「メッコール」を販売された。米国では漁業関連のビジネスに着手され、当時、生の魚を食べる習慣のなかった米国で「寿司バー」を普及させたのは、他でもないお父様である。
これら、お父様がある程度直接的に関わったビジネスは、あくまでも「通常のビジネス」であり、ここで得られた資金を、平和のための数多くのプロジェクトに用いることは、何の問題もないことである。
「壺」「多宝塔」「高麗人参茶」なども、今では霊感商法のイメージがついてしまったが、韓国で製造が始まった当初は、通常のビジネスを意図して始まったものである。高麗人参茶を飲んで体調が良くなり、顔色が良くなって周囲から驚かれるほどだったという人もいる。それに霊的な価値を賦与して高額で販売するようになったのは、あくまで日本国内でそのようになっていったということである。
お父様は霊感商法をどこまでご存知だったのか?
お父様は果たして、違法な霊感商法を推奨する方だったのか?また、霊感商法の方法についてご存知の上で、責任者を任命しておられたのだろうか?
お父様はすでに故人となってしまい、どこまで理解しておられたのかを明確に知ることはできないが、ある程度、客観的に言えることはあるだろう。
お父様はすべて見通せるのか?
食口の中には、「お父様は神様と一体であるため、神のようにすべてを見通しておられる」という信仰を持っている人が多い。しかし『原理講論』ではメシヤという存在について、「原罪がないという点を除けば、我々と少しも異なることのない人間であられる」(259頁)と説明している。
お父様は、ビジネスに於いては他の多くの経営者と同じように、失敗も多く経験して来られた。メシヤも一人の人間なのである。
そのため、顯進様が家庭連合副会長に就任された際には、お父様は「先生はビジネスで失敗した」と自ら言及されながら、ハーバードのMBAを卒業された顯進様に大きく期待されたのである。日本の食口たちの献金の負担を軽減し、健全で継続可能な方法によって資金を生み出し、運動を発展させたいと願われたのは当然のことである。
「メシヤ(キリスト)」を神そのものであると考えるのはキリスト教の主流的な教義であるが、原理ではメシヤは一人の人間であると教えており、この点ではユダヤ教やイスラム教と通じる。これは統一原理の重要な部分だったが、日本では特にお父様を神格化する食口が多くなった。
多くの宗教でも、経典そのものを隅々まで繰り返し読んで信仰を形成している信徒はそれほど多くない。『原理講論』も難しい書物であるため、食口間の口伝えによって信仰の継承がなされた結果、統一原理が教えていないようなメシヤ像・お父様像を形成してしまったのだと思われる。
再臨のメシヤであるお父様が、すべてを見通しておられるかのように信じる信仰は、霊感商法が日本で成り立ってしまった、大きな原因の一つにもなった。
食口の中にはお父様をメシヤとして、超人的な能力をもっているかのように信じている人も多いのだが、上述のように、それは原理的な理解ではないし、実際とも異なる。
であるから、特に80年代の途中から日本に入国できなかったお父様は、古田氏をはじめとする幹部の報告を通じてしか、霊感商法の実態について把握することができなかったのは当然である。
「すべてを見通せるお父様が、すべてを知った上で推進しておられる私たちの歩みは正しいのだ」とか、「霊感商法だと言って反対する人々はすべてメシヤに反対するサタンである」というような発想は、このようなお父様に対する間違った理解から生まれた。
実際にはお父様はすべてを知ってはいなかったし、日本での資金調達方法には歪みが大きかったので、多くの人々から反対されたにすぎず、サタンに侵入されていたのは自分たちのほうだったのだ。
通常であれば「こんな方法はお父様が知れば許すはずがない」と、自浄作用が働くのが当然であったが、残念ながらそうはならなかったのは、上記のお父様への誤解や本質を外れた信仰姿勢(傲慢)が原因であったと思われる。
お父様はどのような報告を受けていたのであろうか?
宗教においては霊的な価値を信じる人が、通常よりも高い金額で何かを購入したり、お布施をしたりするのは、日常的によくあることであり、神社のお賽銭やおみくじを引くなども、これに類する宗教的な金銭授受である。
ところが霊感商法はその範囲を大きく逸脱している。
家庭訪問しての印鑑販売、そこからビデオセンターでケアを重ね、展示会で「先生」が登場する。その一貫した流れの中で統一原理を歪曲・逸脱した意義付けなどが行われ、結論として、「霊的な恩恵のある商品の購入によって救いがもたらされる」というような理解をさせている。
このような手法について、そこまで詳細な報告を、幹部がお父様にしていたとは考えられない。
お父様がもしも、日本で霊感商法として批判を受けるようになった献金集めの実態を詳細に知っていたとしたら、すぐに停止させただろうというのが、私達の理解である。
ただお父様が、「韓国で製造した壺や多宝塔を、日本で、統一教会の芸術品として販売したところ『先祖が夢に現れてその商品を購入するように言われた』などという人が続出し、驚くほどの価格で売れている」(つまり説得などは行わず、みんな自発的に高額で購入している)というような報告を受けていたと見られる証言は、確認することができた。
また、商品を購入する前に「夢に先祖が現れ、購入するようにと勧めた」とか、購入後に夢に現れて感謝を伝えてきた、というようなことを言うゲストは実際にいたようである。
そのような事例がどれくらい多かったのかは分からないが、当時の食口達の間で語り草になったことは想像できる。
このようなこともまた、食口たちが、「私達がやっていることは間違っていない」と考えて霊感商法にひた走った原因だったかも知れない。
そして幹部がそのような一部の事例を取り上げて、お父様に報告した結果、「もっと頑張りなさい」との指示を受け、それをもってさらに食口を励ましたであろうことも想像に難くない。
お父様の責任、私たちの責任
このように、お父様は霊感商法の詳細を知っていれば、決して、それを許可されなかったと私たちは信じている。
しかし一般的な常識で考える時には、少なくとも「日本の責任者を任命した責任」や、「管理・監督できなかった責任」というのは、問われざるを得ないだろう。
私たちは「お父様は日本には入れなかった」とか、「幹部からの報告は詳細なものではなかった」と、もちろん言いたいが、一般的にはそれは言い訳だと言われてしまうに違いない。
私たちはメシヤとして来られた方の名誉が、このように地に落ちる事態を日本で引き起こした者たちとして、悔い改める必要がある。
また霊感商法の結果、喜んで献金をし、喜んで伝道された食口がいるのも事実である。しかしそういう食口もいるからと言って、それによって「被害者」が出ているような方法を、私たちは正当化するべきではなかった。今回、体験談を語ってくれたメンバーは「自分が摂理だと思って一生懸命にやった結果が、多くの人たちを傷つけてしまった」と心を痛め、謝罪したい思いを吐露していた。
「統一原理」と「高額献金」の矛盾
上述のビデオセンターというシステムは、経済と伝道が一体となっており、80年代以降にビデオセンターで伝道された食口は、(申し訳ないが)純粋な原理で伝道されたとは言えないところがある。
原理と先祖の因縁などを結びつけ、節目ごとに高額献金(商品購入)をしながら、伝道されて来たのである。
そのような理由もあって、日本食口にとって、「摂理に貢献する手段といえば献金」という理解で信仰生活を送る食口が多かったのは否めない。それは伝道の入り口がそのようになってしまっていたからである。
しかし本来の統一原理の教えの核心は、三大祝福の成就にある。三大祝福とは端的に言えば、①個人としての人格の完成、②理想家庭の完成、③万物主管の完成である。(ちなみにここでいう「万物」の意味は広いもので、自然を愛することや、職業を通して社会に貢献すること、家財を適切に管理することなども含まれ、「献金」に限定される概念ではない。)
霊感商法や過度な献金によってもたらされたのは、ことごとくこれらの目標に反するものであった。
一方、90年代の後半になると、統一教会における経済は「霊感商法」から徐々に「既存の食口からの献金」へと割合がシフトしていった。
87年以来、霊感商法が社会問題化し、裁判で教会の責任を認める判決が出て、さらにインターネットが普及したことなどもあり、そうした方法が継続困難になったこともあるだろう。(良心によって改革されるのではなく、社会の風当たりが強くなり「やむなく」という印象で残念である)
その結果、現在も日本食口は、御言葉の書籍であったり、先祖解怨・祝福など、「自発的に」高額献金を継続しているのである。ここにおいては、伝道される時点ですでに高額献金が意義付けされているため、特別な教育は必要なかったと思われる。そして、教会内部にすでに「献金しなければ不信仰」という文化が築かれていることが、さらなる献金を後押ししてきた。
信徒が自発的に捧げる献金であれば、法律的な観点から見れば、違法とはならない。しかし現在問題となっているのは、決して多くはない日本の食口が、摂理を支えるためだとプッシュを受け、繰り返し高額の献金を捧げ続けることで、自己破産であったり、家庭崩壊が起きていることである。
また清平での先祖解怨祝福はその献金額が一般的な先祖供養の範囲を大きく超えているだけでなく、食口の信仰のあり方を、非常にご利益的な低次元のものに留めてしまっている。決められた金額を納めることで霊界の先祖が救われ幸せになれる、などというのは、原理の教えにはない。
信教の自由からして、食口たちが清平役事を信じることはある意味で勝手ではあるのだが、清平役事を継続する限り、統一運動はその高い志を遂げることは出来ないし、清平に巨大な白い建物が増えれば増えるほど、世界は家庭連合を自己中心的な団体として理解するだろう。
私たちはこのような家庭連合と決別し、顯進様と共に、お父様が示してくださった別の道(本来の統一運動の道)を行く。
私達が信じるお父様、統一原理、統一運動とは
私たちは今も変わらずお父様をメシヤとして信じており、統一原理の教えを大切にしながら、その残された偉業を成し遂げたいと考えている。
しかしそのことは決して、霊感商法や過度な献金を行うということとは繋がらないばかりか、それとは相反することである。
そうであるから、私たちは過度な高額献金を継続する家庭連合に矛盾を感じて、脱会したのである。過去に霊感商法を経験し自分が人を傷つけてしまったと心の傷を負っている食口もいる。あとで述べるが、霊感商法や高額献金に反対することは、私たちが顯進様を支持することと重なる。
過去の霊感商法を振り返った時に、当然、私たちはこれを正当化することは全くできない。正しい目的のためには、あくまでも正しい手段を用いなければならない。
お父様が霊感商法についてどこまでご存知であったのかは、今となっては正確に知る由がない。
ただ、お父様ご自身は常に通常のビジネスでの資金作りをされていたことや、お父様のすべての教え(統一原理)から考えても、決して霊感商法のような手段を許可するような方ではないと、私たちは信じている。
挫折した改革と、私たちの選択
特に90年代半ば以降、体制としての共産主義の脅威が弱まった後、私たちは健全な家庭を基礎として、健全な国家や世界を実現することを目指す時代へと入った。お父様が世界基督教統一神霊協会(統一教会)の看板をおろし、世界平和統一家庭連合を出発させたのはそのためである。
したがって今日においては尚更、霊感商法は言うまでもなく、過度な献金によって家庭が崩壊するようなことがあってはならない。それは私たちの信仰(特に三大祝福の実現)に反する。
1998年、顯進様は家庭連合の世界副会長に就任される際、日本の食口たちの惨状に触れ、これを改革しようとされたし、そのような顯進様に対して、お父様はリーダーたちに対する人事権を与えられたのである。
しかし顯進様は改革を進める過程で、教会内で既得権を持った勢力からの抵抗と攻撃にあい、その改革を進めることができなかった。
私たちが顯進様をお父様の正統な後継者として信じているのは、血統を重視する信仰的なロジックからだけでなく、家庭連合の信仰のあり方(献金に関するあり方も含めて)が、顯進様によって根本的に改革されるべきだったと信じているからでもある。
そのような顯進様が、幹部の虚偽報告により、高齢になられたお父様からも誤解を受けられたことは、悲劇である。
結果として、顯進様は家庭連合を改革できなかったため、2009年以降、お父様の意志を継ぐため、独自で平和プロジェクトを始められた。そしてそれらは現在まで、非常に健全に進められている。その賛同者は信仰を持つ食口よりもむしろ一般の方々が大半(95%以上)である。それはその運動の価値が、食口の信仰的な独りよがりではなく、いかに公益的なものであるかを示している。これこそ、お父様が生前に願われた運動のかたちだと、私たちは信じている。
また私たち顯進様を支持する食口においても、他の伝統宗教で推奨されているのと同様に、強制的ではない自主的な十分の一献金を推奨しながら、個々の家庭が子女を健全に教育し、家族の喜びの時間を持ち、我々自体が平和な世界の基礎となれるように歩んでいかなければならない。
分裂から14年が経とうとしているが、顯進様と共に歩む私たちは、これまで霊感商法はもちろん、高額献金を要求されることも、することもなかった。今後もそのようなことはないと言える。それは私たちの信仰の内容がそれを約束しているからである。
そして今、私たちは顯進様と共に、お父様が遺された「本来の統一運動」に参加できることを喜びとしている。
より深く真実を知りたい方は、以下の動画を御覧ください。(概要欄の目次のリンクをクリックすると途中から見ることもできます)
16件のコメント
となりのすみれ · 2022年9月28日 1:52 PM
ひとつだけ訂正して欲しい内容があります。印鑑からビデオセンターではなく印鑑から担当者が霊石会場へ動員をかけて霊石を買って頂いてから、真理の行として、ビデオセンターへ案内したのです。
daichi · 2022年9月29日 10:20 AM
コメントありがとうございます。
こちらでも経験者に確認したところ、ゲストによって様々なパターンがあるものの、そのような流れが一般的であったと確認が取れましたので、本文中に追記しました。
凛 · 2022年9月30日 3:25 PM
献金できなけでは、お金がなければ摂理に貢献できず、先祖先祖解怨祝福もできない。これならば氏族には御言葉を伝えられないと考え、それ以降家庭連合と距離を置いています。
今では家庭連合は反日宗教だと言われています。日帝時代の贖罪の為に日本からお金を貢ぐ宗教であるとか、強制従軍慰安婦の霊を慰めるために先祖解怨が必要だとか教会内で誤った話が広がっているからでしょう。強制従軍慰安婦など真っ赤な嘘なのに韓国の方から事実の如く伝わっているのでしょう。このような結果は、行き過ぎた献金中心の活動の為だと思います。
清平の先祖先祖解怨祝福の摂理はお父様公認で出発しました。だから今も継続しており誰も疑わないはずです。解怨・祝福するのに献金が必要であることなど把握していたのではないですか?
お父様が霊感商法を認識してたと思われる動画です。日本語で語られています。
https://www.youtube.com/watch?v=sJ_2SJzh5hA
1:30より文字起こし 字幕と少し違います
日本の統一教会は今まで先生来なかったんだけどね。背後に先生の指導の方向によってここまで大きくなってきたよ。それから霊感商法の問題にしてもね。フルタ!いるかい!。霊感商法で述べてしまったこと。今、思い出せる?。ああもう限界尽きました~。これ以上続けられません。
コノヤロー!。神様死んでいないし、文鮮明死んでいません。まだ行かなければならない。
ヒマラヤ山脈、エベレスト山以上の山脈が五つ待っている。それを越えなければならない。
○☓△○☓△殴ったよ。先生いなかったら、みんな伸びてしまう。今もそうだろう。カミヤマ!テラダ!。伸びそうじゃないの。神は生きてる。先生はそういうような緊迫した状況を何十、何百回も覚えてる。
daichi · 2022年10月1日 8:33 AM
>凛さん
たしかにこのような御言葉が存在することは事実です。
これを見ると、まるでお父様が霊感商法を推奨しているかのように見えます。
しかしここでお父様がおっしゃっている「霊感商法」とは、何を意味しているのか?
どんな報告を受け、霊感商法をどのように理解されていたのかは分かりません。
それは古田氏を含む、ごく少数の幹部しか知らないでしょう。
彼らがお父様に対して密室の中でどのような報告をしたのかは、彼らにしかわからないのです。
霊感商法は日本で独自に編み出された手法ですが、
もしもこのようなものがなかったとして、お父様は摂理の中で経済的に困窮した場合、
霊感商法のような良心に反する方法を考案するような方だったのかと言えば、
私たちはそれは信じていませんし、そのような方ではないお父様を信じている立場です。
稟 · 2022年10月3日 2:54 PM
動画だけでは、お父様が霊感商法を考え直接指導したのかは分かりません。しかし霊感商法なるものが日本で問題になり資金集めに困窮している事は把握しているようです。動画では大きな摂理を越える為に諦めてはならないと部下を叱責し殴った。と証しています。
原理講論 第二章堕落論 (三)目的性から見た善と悪 には以下の文があります。
「我々がしばしば悪であると考えてきた人間の性稟もそれが神のみ意を目的として現れるときには善になる~」(中略)
「この摂理の過程において取り扱われる善の基準は、絶対的なものではなく、あくまでも相対的なものである。」
この観点で考えると、お父様が霊感商法が良心的に問題であってもみ旨成就の為には、やり続ける必要があると判断したと解釈できますし、同幹部もまたこの御言葉を根拠に社会的に大きな問題になるまでやってきたのではと解釈できます。
物販による霊感商法の後は、世界摂理献金と言って直接献金になりましたが、これは違法ではないので幹部にとっては良心に反するものではないので心置きなく推し進めたでしょう。これは全ての信徒に願われました。
母の国の使命とは言え、絶え間なく次から次と来るのは何故か?当時葛藤しながらもその様に考えたこともありました。摂理の勝利と拡大が願われたのでしょうが。
今、改めて考えてみると憶測ですが、統一運動の中で派生した外郭団体が多く成り過ぎた事、その責任者は今までお父様から寵愛を受けた韓国人幹部。彼らの実態は放漫運営であり赤字運営。しかも私腹も肥やす。だから必要以上の規模の資金が必要になったと考えます。
真の家庭を混乱に陥れた強権グループは、霊感商法始めた頃から徐々に経済と人事のネットワークによって構築されたものだと思います。
daichi氏らが批判するべき相手は、霊感商法を生み出した日本幹部ではなく、その様に仕向けそれを利用し、日本に必要以上の献金を要求し私腹を肥やしてきた強権グループではないでしょうか。
しかしお父様にも真の愛とは言え、彼らを信用し過ぎ、野放しにして来た指導的責任はあると思います。仮にお父様に責任が無いとなれば、既に霊感商法の時から教会は、お父様を中心とした群れではなく、一部の俗物の欲にまみれた群れに牛耳られていた事になると思います。
daichi · 2022年10月4日 9:57 AM
>daichi氏らが批判するべき相手は、霊感商法を生み出した日本幹部ではなく、その様に仕向けそれを利用し、日本に必要以上の献金を要求し私腹を肥やしてきた強権グループではないでしょうか。
人間には一人ひとりに責任分担があります。
お父様にも、教権勢力にも、日本統一教会の指導者にも、食口一人ひとりにもです。
その中で今回の記事は特に、日本統一教会の指導者にスポットを当てています。
いくらお父様が強く経済を望まれても、神を信じ、原理を学び、良心に従おうとする信仰者として、「考えついて良い方法ではなかった」のが、霊感商法ではないでしょうか。
普通だったら、「想像だにできない方法」、それが霊感商法です。
そしてこれは日本で編み出された手法です。
そんなことを考えず、お父様に無理なものは無理だと報告し、怒られるならしっかり怒られ、別の方法(経済にしても、摂理の進め方にしても)を考えていただく。そういう勇気が必要だったと思います。
霊感商法の結果、日本社会の中でカルトと認定され、教会員に登録した60万人のうち9割は離教し、食口の親は「そんなところは絶対に辞めさせなければ」と拉致監禁も発生しました。反対派を責めることもできますが、自らを省みるときです。
これまで、良心的な人、良識的な人、優秀な人ほど離れました。
その半分でも食口として残って、普通にコツコツ伝道が進むような情勢であれば、一人ひとりの常識的な献金額でも十分に摂理を支えることが出来ました。
お父様が詳細な状況を把握してストップを掛けるか、教権勢力が途中で悔い改めるか、日本指導者が良心に立ち返って霊感商法を止めるか、日本食口が反対運動を内部で起こすか、誰かが責任を果たしていれば、霊感商法は続かなかったはずで、これはみんなの責任と考えるしかないと思います。
稟 · 2022年10月9日 3:18 AM
多額の献金を要求した当事者、それに応えるために霊感商法の仕組みを考えた当事者、これらの関連を知り得た当事者らが、その当時、唯一中止できる責任を持ち得た立場で会ったことは間違いないです。
それを許した為に、その後の世界摂理献金と称する高額献金へと続きました。
その資金力で統一運動を推進し摂理的大会を勝利した、その恩恵に預かった旧統一教会に根を同じくする全ての食口も、悔い改めなければと思いました。
daichi · 2022年10月1日 8:44 AM
>凛さん
清平に関して言えば、2000年代に入ってからお父様が金孝南女史に対して、「先生が清平役事を早く畳むように言っているのに、うまくやってお金を稼いでいるだろう」というようなお話をされているのを読んだことがあります。
金孝南女史に本当に霊能力があったのかどうか、分かりません。
最初は「興進様、大母様」と言っていたのですが、子女様が興進様について金孝南女史に質問したところ、全く応えられなかったので、そこからは金孝南女史も、興進様を出さず、大母様だけを強調するようになったようです。
また、本来は金英順女史と金孝南女史の二人を立ててバランスを取るようにしたのですが、仲が悪く金英順女史は追い出されてしまったと聞いています。
このような話を聞いても、清平役事を出発させたのはお父様ですが、徐々に摂理を外れてしまったと考えるのが、正しい理解かと思います。
また、特に後天時代においては、実体を完成させていく時代になりますので、清平のような実体に関係のなく条件を立てるだけで霊界が解放されるというようなものは、それ以前には摂理に適っていたとしても、後天時代からはまったく意味のないないものになっているのではないかと思われます。
稟 · 2022年10月3日 3:07 PM
後天時代にお父様は、先祖120代を先祖祝福しなければならないと語っていました。地上の氏族的メシアの勝利もだが霊界の氏族に対して氏族的メシアを勝利しなければならないと。
現在の清平の摂理はその延長のようなものです。120代*4系統だそうです。
現在の清平の摂理を別にして当初、お父様が語られた事についてはどの様に理解されていますか。
ご教授願います。
「先祖120代を先祖祝福しなければならないと語っていました。地上の氏族的メシアの勝利もだが霊界の氏族に対して氏族的メシアを勝利しなければならない」
daichi · 2022年10月4日 10:03 AM
>「先祖120代を先祖祝福しなければならないと語っていました。地上の氏族的メシアの勝利もだが霊界の氏族に対して氏族的メシアを勝利しなければならない」
清平役事に対しては正直なところ、私は詳しくありません。
ただ、「先天時代にはあり得るとしても、後天時代には不要である」と摂理観として理解しています。
また、上記の御言葉の出典がもしも分かりましたら、ご教示願います。
「真の父母様のみ言葉」というのが、ある時期までは、必ずお父様のみ言葉でしたが、ある時からは、それがお父様のみ言葉なのか、お母様のみ言葉なのか、どちらでも「真の父母様のみ言葉」とされることがあったのではないかと思っています。
稟 · 2022年10月9日 3:34 AM
古いファミリーに記載されてた記憶があるのですが、書籍が見つからなかったので以下の書籍から先祖解怨式(祝福も含)と氏族メシアに関する真のご父母様が語られた部分を抜粋しました。
成約時代の清平役事と祝福家庭の道 ㈱成和出版社 2000年2月14日発行
第2章 成約時代の清平役事
第四節 先祖解怨式
一、七代先祖解怨式の意味
真のご父母様が一九九九年一月二十九日、漢南洞で次のように語られた。「全世界の食口たちは必ず先祖解怨式をしなければなりません。真のご父母様の時代においては、七代までの先祖を探して解怨式をしてこそ、家庭圏を越えることができるのです。したがって、皆さんが新しい成約時代に入籍するには、必ず一代から七代までの先祖から、一二〇代の先祖まで解怨しなければなりません。そうして初めて宗族的メシアとして地上の一六〇家庭復帰を実体的に完成することができます。また、先祖解怨式は善なる先祖のみならず、悪なる先祖まで解怨してやらなければなりません。」
一九九一年一月一日、真のご父母様は次のようにおっしゃった。
「もし先祖解怨をせずに霊界に行ったならば、先祖から深刻な讒訴を受けることになるでしょう。先祖解怨式は先祖救援という意味があります。この時代は先祖の解怨を通して、真の父母が霊界まで完全に救うべき時として、霊界と地上の総体的な復帰摂理が完全に結実する時期であるということを皆さんははっきりと認識すべきです。先祖解怨式は、アダムとエバの堕落以後におけるすべての人間を、真の御父母様の御名によって、霊肉ともに完全なる本然の息子・娘として新生させる血統転換の儀式なのです。」
四、一八〇代までの先祖解怨式
一九九九年一月二十九日、漢南洞公館では「全世界の統一家の食口たちは直系七代先祖の解怨式をしなければなりません。イエス様の時代は四代までの祝福を意味し、真のご父母様の時代は七代までの先祖を探して解怨式をしてこそ、家庭圏を越えることができます。新しい成約時代に入籍するには、直系一八〇代までの先祖を探し解怨式をして初めて、氏族のメシアとして地上の一六〇家庭を完結することができるのです。この先祖解怨式は、清平で興進様と大母様の役事として行われます」と語られた。
daichi · 2022年10月11日 3:27 PM
2004年5月5日に双合十勝日が宣布され、それ以前は先天時代、それ以降が後天時代とされたと記憶しています。
挙げてくださった御言葉はすべて90年代のものですが、「先祖解怨・祝福」自体はお父様から出発したものだろうと思います。
ただし現在のように経済目的でいつの間にか430代、そしていつの間にか4系統でなく8系統。。。
途中からは完全にずれてしまったものと見ています。特に後天時代には不要だろうと思います。
凜 · 2022年10月12日 2:36 AM
私も2004年5月5日に双合十勝日が宣布された後天時代以降に先祖解怨式の事を語った書籍がないか自宅の書籍を探しましたが見つかりませんでした。もしかしたら存在するのかもしれませんが、力およばずです。
お父様が聖和されてからの清平役時は、代も系統も増え変だと思っていました。これも距離を置き始めた点です。
後天時代になるとお父様の指示から出発した氏族メシアを完遂する為の先祖解怨、祝福式が必要ないとの原理的解釈を説明して頂きたいです。FPAの方はその辺り理解されてると思うのです。ご教授願います。
daichi · 2022年10月12日 11:44 AM
コメントありがとうございます。
後天時代というのは、創造原理の実体を完成していく時代です。
メシヤだけでなく、メシヤ家庭、そして祝福家庭が完成していくことで、理想家庭を基礎として地上天国が広がっていく時代になります。
そうなると、原理講論の復活論にあるように、地上人に対して霊人は再臨協助することで、地上の完成を通して天においても完成していくということになります。
そのような時代には一人ひとりが完成するための責任分担を果たすことが必要になってきます。
しかし清平役事に見られるような先祖解怨祝福のようなものは、地上人を自ら完成しようとする努力(責任分担)から遠ざけるものであり、後天時代には不要なものである、という理解です。
凜 · 2022年10月13日 8:37 AM
お父様が、「清平役事は後天時代には必要ない」との話が残っていたら良かったのですが。
清平役事の始まり時、原理にないことだ。と驚き、郭先生も同様な話をされた事を覚えています。
では後天時代の清平役事による先祖解怨や祝福式は、興進様や大母様の役事は無く、先祖解怨や祝福式は実質行われていないと言う事になるのでしょうか。
daichi · 2022年10月13日 8:47 AM
>では後天時代の清平役事による先祖解怨や祝福式は、興進様や大母様の役事は無く、先祖解怨や祝福式は実質行われていないと言う事になるのでしょうか。
そういうことになります。