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世界基督教統一神霊協会維持財団(統一財団:統一教会の事業を担当するところ)による事業の過程で2000億ウォン台の横領疑惑が提起された告発事件について、今年2月に検察が再捜査命令を下していたことが確認された。最高検察庁はこの事件をソウル西部地検に担当させた。2017年、統一教会の信者であるチェ・ジョングン氏は、統一財団が事業推進の過程で2000億ウォン台の背任・横領を犯したとして統一財団の関係者7人を告発している。被告発人には文鮮明前統一教会総裁の四男である文國進氏も含まれていた。

告発状を受理した検察は関係者7人全員を不起訴処分した。チェ氏が検察の措置に納得できず再度抗告した結果、最高検察庁は再捜査命令を下した。再抗告が受け入れられたことについて法曹界では非常に異例であるという。通常、抗告が受け入れられるのは10%前後であり、再抗告が受け入れられるのは5%未満である。検察の統計システムによると、2018年に受理された再抗告事件1552件のうち、再捜査命令が下された事件は32件で、3%に満たない。これまで統一財団は数多くの事業の過程で信徒による献金が横領されたという疑惑を受けてきた。今回の検察の再捜査を通して統一財団の裏金造成疑惑の実体が明らかになるのではないか注目される。

「工事費が過大評価され2000億ウォンの損害」

時事ジャーナルは、統一教会の信者であるチェ・ジョングン氏が2017年6月に統一財団の前・現職関係者を相手に検察に提出した告発状と関連資料を入手した。1990年、統一教会に入信したチェ氏は、統一財団の財務チームや監査チーム、関連会社の監査室長などを歴任した。チェ氏は、2017年6月、検察に統一財団の前・現職関係者7人を特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(背任)などの疑いで告発した。これには文鮮明前統一教会総裁の四男である文國進前統一財団理事長とバン・ヨンソプ前副理事長、ホン・ソンピョ前統一財団事務総長などが含まれた。

チェ氏は、合わせて4件の事業で背任行為が発生したと告発状に指摘した。告発状によると、統一財団は△加平天正宮博物館の建設工事△全羅南道麗水オーシャンリゾートコンドミニアムおよびウォーターパーク工事△江原道高城パインリッズゴルフ場、ヴィラコンドミニアム建設工事△龍平リゾートヴェルデヒルコンドミニアム新築工事などで工事費を過剰に膨らませる手法で損害を与えた。チェ氏によると、4件の工事で過剰に膨らんだ工事費は約2200億ウォンに達するという。

チェ氏は、統一財団が2004年に依頼した京畿道加平郡に位置する天正宮博物館工事において、任意で工事費831億ウォン相当が追加で支給されたと指摘した。天正宮博物館は2005年12月に使用承認を受け、2006年2月9日に建物登記が完了した。文鮮明前統一教会総裁の四男である文國進氏は、当時、統一財団理事長を務めていた。

統一財団はこの工事を財団傘下の建設会社である鮮苑建設に依頼した。工事請負契約で2017億ウォンの工事費が支給された。しかし、2006年に建物登記が完了した時点で831億ウォンの工事費が追加で支給されたという疑惑が提起された。統一財団天正宮博物館の会計処理の内訳をみると、税金を含めた2039億ウォンの工事費のほか、1094億ウォンの構築物の費用が追加で会計に反映されている。この場合、統一財団の天正宮博物館の取得価額は、土地購入費を含めて計3153億ウォンに達する。チェ氏は「統一財団は『構築物』の名目で1094億ウォンを帳簿価額に追加したが、天正宮博物館は構築物であるとは言えない。鮮苑建設に工事完成後、正当な理由もなく過多支給した後、虚偽の会計処理したものである」と主張した。

全羅南道麗水のオーシャンリゾート工事では、最初の工事費用よりも661億ウォンが増額され、この過程において460億ウォンが非正常的に流出されたという疑惑が提起された。麗水オーシャンリゾートでは、統一財団傘下の一上海洋産業と一成建設が敷地造成契約を締結し、2005年11月29日から工事を進行した。一上海洋産業は敷地造成工事が進行中だった2006年11月8日、鮮苑建設と450億ウォン規模のオーシャンリゾートコンドミニアム、屋内ウォーターパーク工事契約を締結し、この工事は2008年7月頃に完成した。

チェ氏は一成建設から鮮苑建設に施工会社が変更されたことについて「工事費を増額するためのものである」と主張した。当時の鮮苑建設代表取締役はホン・ソンピョ元統一財団事務総長であったが、ホン氏は、2007年6月、発注元である一上海洋産業の代表取締役も兼任していた。鮮苑建設の監査報告書によると、ホン氏が代表を兼任していた2007年9月、一上海洋産業と鮮苑建設は請負工事契約を既存の450億ウォンから852億ウォンに変更、2008年には追加で268億ウォンを増額したという。2009年、精算が完了した請負工事額は、最初の450億ウォンから1111億ウォンに約661億ウォンが増加された。

これは統一財団の傘下の一成建設で行われた龍平リゾートのツェパレスコンドミアムの工事費と比較しても過剰であるという指摘がある。一成建設が2006年3月30日に着工したビーチェパレスコンドミアムはオーシャンリゾートの客室(128室)より2倍ほど多い246室を有している。地下1階、地上13階の規模で、工事金額は合計377億ウォンほどであったと聞いている。チェ氏は「坪当たり304万ウォンが投資されたビーチェパレス工事金額をジオーシャンリゾートコンドミアム工事金額に適用すると約235億ウォンが適正工事費用」であるとし、「室内・外ウォーターパーク工事適正費用(約417億ウォン)とコンドミアム工事適正費用を合わせても、いくら高く見ても652億ウォンあれば工事は可能である。全体工事金額1111億ウォンのうち460億ウォンが上増しされた工事金額である」と主張した。

京畿道加平郡雪岳面天正宮博物館

「工事費過多計算・横領パターンが見える」

江原道高城に位置するパインリッズゴルフ場およびヴィラコンドミアム工事では、455億ウォンの工事代金が過大であったという疑惑が提起された。パインリッズゴルフ場は、統一財団傘下のジンフンレジャーパインリッズが一成建設に依頼し、18ホールのゴルフコースとカントリークラブの工事が終わった後、2007年6月11日、9ホールとヴィラコンドミニアムを鮮苑建設に追加依頼した事業である。鮮苑建設の工事は2008年7月12日に完成した。鮮苑建設による2007年の監査報告書によると、9ホールのヴィラコンドミアム造成工事請負工事金額は合計401億ウォンである。しかしチェ氏は「2008年7月の竣工以後2回変更され、約805億ウォンに膨らんだ」と主張した。告発状によると、竣工後の2008年11月1日、1次契約変更により792億ウォンに、2009年2月13日、2次契約変更により805億ウォンに工事費が増加した。工事内容のうち9ホールの造成工事に185億ウォンがかかったが、これは既存の18ホール工事当時、ジンフンレジャーがドンイン建設と契約した工事金額(約77億ウォン)に比べると2倍以上の金額である。チェ氏は「この工事は比較的短期間に竣工され、特別な工事内容の変更もなかった。それでも竣工後に2回も契約金額が増加したことに疑いを持つ」と主張した。

龍平リゾートが依頼したヴェルデヒルコンドミアム新築工事でも480億ウォンの会社資金が流出したという疑惑が起きている。龍平リゾートは、2006年8月頃、ヴェルデヒルコンドミアム新築工事を450億ウォンで依頼し、一成建設が工事を進行した。一成建設の2006年と2007年の事業報告書によると、この工事の契約は450億ウォンから318億ウォンに減額変更されている。一成建設が工事を進めていた2006年12月〜2007年4月の間、龍平リゾートは鮮苑建設に569億ウォンほどで再度依頼し、2008年に工事が完了した。

しかし、龍平リゾートによる2006〜08年の監査報告書に記載された特殊関係者の取引履歴によると、龍平リゾートはコンドミニアム工事と関連し、既存の請負金額の569億ウォンよりも約481億ウォンほど増額された1050億ウォンを鮮苑建設に支給したとしている。チェ氏は「工事請負契約書に記載されている工事費のほか、特別な変更がないにも拘らず工事費を過大させて不当利得を得た」と主張した。

チェ氏による告発により捜査に着手した検察は、翌年の2018年1月に被告発人7人をすべて不起訴処分にした。理由は何だろうか。検察は不起訴決定書に「告発人の主張だけでは被疑事実を認めにくく、特にこれを認めるに足りる証拠がない」ことを明らかにした。当時、検察はチェ氏が告発した4件の事業のうち、天正宮博物館工事については時効が満了となり公訴権がないと判断した。残りの3件の工事については「過剰に工事費を支給した者や関連口座など、直接的な証拠がない」という理由で不起訴処分とされた。不起訴処分を受けたチェ氏は高等検察庁に抗告したが、これも却下された。その後、最高検察庁に再抗告し、今年2月、最高検察庁は「補足捜査の必要性が認められる」とし、再起捜査命令を下した。

統一財団側は「問題となるものはない」

検事出身の弁護士は「再捜査命令が出たのは過去の不起訴決定に問題があったことを意味する」とし「最高検察庁が検討した結果、告発内容についてもう少し深く捜査する必要があると判断したようである」と話した。チェ氏は「最高検察庁と意見を交わす過程で追加資料も提供し、契約内容などの詳細な情報も確認した。今回の再捜査は不起訴決定時とは異なる」と述べた。彼はまた「私が告発した事件は、すべて工事費が過剰に支給され、信徒の献金を勝手に用いた共通したパターンがある」と主張した。最高検察庁の関係者は「再捜査の過程は確認することができない」と述べた。

統一財団側は検察の再捜査について「検察の捜査過程を見守らなければならないようである」と言いながらも、当時の工事契約については「全く問題はなかった」という立場である。告発状に含まれている事業についての質問に「個別事業については、全て、検察では問題はないと判断された」と述べた。統一財団の関係者は「2017年の検察による不起訴決定書を見れば、統一財団傘下の一成建設と鮮苑建設だけでなく、下請け業者の資金の流出についても全て確認された。その結果、資金の流れに全く問題はなく、正常的に契約が締結されたと判断されたものである」と主張した。さらに「一度、不起訴決定されたものを検察がなぜ再捜査に着手したのかは疑問であるが、再捜査をしても問題はないでしょう」と自信を見せた。今後の対応策については「検察が正式に再捜査の手続きに着手するのであれば、じっくりと対応する」ことを明らかにした。

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