天宙史的葛藤を起こしてきた勢力は三つあります。
腐敗した統一教指導部(=教権勢力)と 亨進様 です。そして残念ながらお母様までもが、そこに巻き込まれてしまわれました(この点は非常に心痛い内容であり、ここでは触れずに 詳細を 別記事 で掲載します)。
この三つのグループは、「顯進様を追い出す」という共通目的の下に一致団結していました。第4章では、「なぜこの三グループは天宙史的葛藤を引き起こしたのか?」「なぜ顯進様を追い出し、打ち続けたのか?」の背景を確認していきます。
腐敗した統一教指導部の「法統継承アジェンダ」
「アジェンダ」とは計画のことですが、何か隠された意図、動機、そういったものを「アジェンダ」と表現しています。彼ら教権勢力は「法統継承」のために、長子を潰していきました。
1.「法統継承」のための長子追放
ネイション・オブ・イスラムやモルモン教などの宗教は、創始者の死後、直系の子女ではなく 弟子たちが継承して発展させていったケースです。このように、世襲(血統)ではなく能力のある弟子が権威を受け継ぐことを、法統継承と呼びます。
「家庭連合も、真の父母様の直系子女ではなく 法統継承しなければならない」との考えから、モルモン教の聖地へお母様をベンチマーキングにお連れして、その実体をお見せしたこともあります。
金孝律氏は、世界指導者会議で次のように語っています。
真の父母様と40年を共にし、40年の間真の父母様の家庭に侍ってきた者として、私ははっきりと語ることができる。私たちの縦的ラインは真の子女様ではなく、真の父母様に常に連結されることである。今、私たちがお父様とそのラインを中心とした時、彼ら「真の子女」は、お父様と私たちの間にいない。私たちには、真の父母様に直接連結されるラインがある。これが、私の信念である。
金孝律氏
No.3、No.4、No.5 の下記を理解していれば、これが間違いであることはすぐに分かります。
- お父様の最後の祈祷:復帰摂理は血統(直系の男性の子女様)を中心としていく。
- 祝福家庭の第一の責任は、真の子女様と一つになりアベル圏を形成すること。
朱東文氏が2011年に顯進様に送った手紙があります。
私は数十年間、真の父母様と共に学びながら経験した月日があった。したがって私の文を足りない頭や判断によるものだと考えず、真の父母様から伝授された内容であると考えて欲しい。真の父母様のみ言を貴く思うように私の文も大切にしてほしい。
朱東文氏
お父様と長く共にいた者として、私的親密感を強調し、特権意識を持って、「お父様と長く一緒にいたのだから、私の言葉をお父様のように尊重して受け入れろ」と カインの子女がアベルの子女にこのような手紙を送っています。これは原理的に考えて正しいことでしょうか?
そして、特権意識をもって祝福家庭に何を教えているのかというと、「私(=教権勢力)へ服従せよ」です。祝福家庭にとって最高のアベルは、摂理的長子たる顯進様のはずです。そもそもアベルとカインの関係は指示と服従の関係ではありませんが、「アベルに従え」という論理を用いるならば、一番のアベルである顯進様に従うのが、祝福家庭の原理的な位置です。
彼らは何をしたかったのでしょうか?
真の父母様の直系である真の子女様の位置に、彼らが取って代わろうとした(主管性転倒)ということです。
彼らは真の父母様・真の子女様を巻き込み利用していきました。
- 2005年1月 黄金分割を主張(西洋:顯進様 / 東洋:国進様 / 宗教:亨進様)→ 長子権の否定
- 2008年 4〜7月 亨進様が顯進様を解任(家庭連合副会長、CARP世界会長、米国総会長)
- 2009年1月 万王の王神様解放圏戴冠式を亨進様の後継者任命式に
- 2009年3月 霊界メッセージの捏造(ソクチョ事件)により、亨進様が制度の頂点に立つ
- 2009年11月 亨進様が顯進様を解任(青年連合世界会長・UPF共同議長から)
- 2010年6月 お母様と亨進様が頼み、お父様が異端者爆破者宣布文を作成
- 2010年10月 700万ドル事件でお父様から訴訟の許可を得る。
- 2010年10月 汝矣島訴訟開始
(詳細は 第3章 を参照。)
これらの出来事を、もしも教権勢力(=統一教指導部)が先頭に立って行えば、多くの祝福家庭が異を唱えて失敗したことでしょう。
しかし彼らは「國進様は素晴らしい、亨進様は素晴らしい」と口々に褒め称え、お父様が亨進様について尋ねられると、異口同音に「亨進様は素晴らしい、亨進様が世界会長になったらいい」と褒め称えました。そして國進様と亨進様が先頭に立ち、顯進様を追い出していったのです。
しかし、國進様・亨進様がお母様と葛藤され始めた時、彼ら教権勢力はどうしたでしょうか? あっという間に手のひらを返し、お母様側につきました。
- 2013.2.14 亨進様米国総会長解任
- 2013.3.24 國進様財団理事長解任
- 2015.3.06 亨進様世界会長解任
顯進様が追い出される時には、それでも何名かの幹部が共に従いましたが、國進様・亨進様の場合には ほとんど全てが背を向けてお母様側につきました。
教権勢力は「天一国最高委員会」を作り、法統継承アジェンダに従い「天一国憲法」を発表しました(2014年2月12日)。驚愕すべきは、この天一国憲法には、「真の家庭」「真の子女」という単語が一切含まれていません。
もともと天一国憲法の草案は郭先生が作られ、それをお父様が徹底的に修正されたのですが、その内容はどこかに行ってしまって、全く関係のない天一国憲法が、今 発表されています。
彼ら教権勢力は、「週間朝鮮」のインタビューで次のように語っています。
2013年8月に韓総裁に届けられた「天一国憲法」。統一教側は「天一国憲法には最高議決機関である天一国最高委員会の構成と権限などが明記されている。韓総裁は事故があった時まで念頭において、最高委員会が自身の権限まで代行するよう強力な権限を付与した。最高委員会が家庭連合の後継構図まで決定できるという意味として理解できる」と説明した。
週間朝鮮より引用
これは何を意味するのでしょうか? もしもお母様に万が一のことがあって責任を担うことができなくなった場合、誰がお母様の権威を引き継ぐのか? それは天一国最高委員会なのだ、ということです。
原理によれば、神様・お父様・長子 へと、その権威は受け継がれなければなりません。それがいつの間にか、神様・お父様・お母様・最高委員会 へとズレていることが分かります。上述の通り、お父様は血統を中心として後継構図を立てることを願われました。それは明確です。しかし、彼らはそれを捻じ曲げています……。
2.法統継承アジェンダの問題点
法統継承アジェンダの問題点を整理すると、下記の通りとなります。
1) 真の子女様の排除は、神の創造目的を破壊すること
真の子女様の排除は、三大王権を破壊し、神様の創造目的を破壊する行為です。
(詳細は No.4 を参照。)
2) カインによるアベル殺害と同じ過ちを繰り返すこと
カインの子女である祝福家庭は、アベルの子女である真の子女様を心から愛し支えていかなければなりません。そうすることによってアベル圏を形成し、それによって外の世界にも希望が見いだされていきます。 (No.5 を参照。)
もしもアベル圏に問題が生じたら、外のカイン圏でも問題が生じていきます。そのため、カイン圏で起こった様々な事件・問題に対し、お父様は いつもご自分の責任として捉えておられました。
例えば、2013年1月に天一国を創建できなかったため、世界ではイスラム国が出現しました。2014年のセウォル号沈没事故(=安全だという船内放送を盲信した者の多くが死亡、いち早く異変を察知し、自らの知性で逃げ出した者の多くが生還)は、現在の家庭連合を象徴しています。これらは決してこじつけでは無く、カイン圏における諸問題の多くに 摂理的な意義付けが存在するのです。
アベル圏を形成することは非常に重要です。しかし、それが形成されませんでした。これは、カインの失敗を繰り返したことを意味しています。
3) ユダヤ教・キリスト教と同じ過ちを繰り返すこと
お父様の「御言葉選集」をよく読んでみると、郭チョンファン先生、朱東文氏、黄ソンジョ氏、梁昌植氏、こういったリーダーたちを、お父様は、顯進様を愛し支え侍り、侍る立場で顯進様を教育し、顯進様の基盤として立てられたことが分かります。
先輩家庭が重要な責任を担っていたところを、中間の祝福家庭を飛ばして6000双家庭を立てて行かれました(郭先生は36双家庭ですが、上記でそれ以外の人々は6000双家庭です)。6000双家庭は摂理的長子の基盤となるべき人々でした。
歴史を振り返ってみると、メシヤの基盤となるべきユダヤ教がイエス様を迫害しました。現代においては、再臨主の基盤となるべきキリスト教が、再臨主であるお父様を迫害しました。そして、長子の基盤となるべき統一教指導部が、摂理的長子である顯進様を迫害し追放したのです。このような過ちを今一度、同じく繰り返しました。
統一教指導部は祝福家庭の代表です。代表が犯した過ちは、連帯罪として祝福家庭全体の過ちとなります。サタンはそのように神様へ讒訴していることでしょう……。
4) 堕落した天使長と同じ犯罪を犯すこと
直系の子女様が現れる前までは、真の父母様は統一教のリーダーたちを本当に愛されました。しかし、実子である真の子女様が育っていった時、若くて有能な顯進様がどんどん立てられ、重要な責任を担っていかれました。そして、「お父様が 直系の子女様を通して全てを再構築されること」が明らかとなります。
それを知った統一教指導部は、謙虚になり 位置を譲って子女様を称え支えて行くのではなく、嫉妬をし、長子を支えるべき祝福家庭の原理的な位置を逸脱して、顯進様の摂理的基盤を次々と奪っていきました。最終的にはUCIまでをも乗っ取ろうとしたのです。
さらに、犯罪行為を繁殖していきました。公職者をビデオの前に立たせ、顯進様を批判させ、統一教指導部へ忠誠を誓わせました。祝福家庭に署名をさせ、顯進様へのネガティブキャンペーンを行ったのです。
誰が誰にネガティブキャンペーンをしたのでしょうか? カインの子女がアベルの子女に対して、ネガティブキャンペーンを行いました。カインの子女がアベルの子女と一つになることが、摂理的焦点として重要であったにも関わらず、です。
これは誰が喜ぶことでしょうか? 天宙史的葛藤の観点から見れば、これこそ、サタンが「してやったり」と一番喜ぶ内容です。もし万が一 顯進様に問題があるとするならば、静かに顯進様のところに行き 顯進様に考えを改めていただいて、真の父母様に侍っていただこうとする、そういう動きをするのが正しい祝福家庭の態度です。皆でご子女様の人格を殺害するネガティブキャンペーンなど、決してあってはなりません。
顯進様は当時、STF や "平和のための奉仕活動" など、お父様の指示に背き お父様から「やるな」と言われても行われました。何故なら、お父様は「顯進様は別グループを作ろうとしている」「お父様の権威に挑戦しようとしている」「第二メシヤ宣言をしようとしている」という偽りの報告に基づき 事実を誤認された状態で「やるな」と仰られていたので、これでは正分合作用は起きません。
神様を中心とする主体と対象の関係でなければならないのに、そこで偽りを用いては、神様の願われる結果は現れません。そのため、そのようなお父様の決定(=真実を誤認されたままの決定)にただ盲目的に従っていくだけでは、摂理は成されないのです……。
(「お父様も、報告なしに地上と霊界の全てをご存じである訳ではない」という内容については、 No.3-1、No.14 を参照。)
顯進様はご自分の首をかけて お父様が反対されたにも関わらず、実績でもって、行動でもって、STFを成功させられました。そして二世たちをお父様の前に連れて行かれました。もう誰も讒訴できませんでした。
STFは誰を中心にしているのでしょうか? 神様、真の父母様です。そして顯進様は、「私の名前を叫ぶな、神様、真の父母様、真の家庭である」と仰いながら若者たちを教育されました。そのためSTFメンバーたちは、真の父母様のみ言を学びながら成長し、真の父母様の前に行った時には 心から喜んだのです。その実体をご覧になったお父様が本当に喜ばれたお姿を、筆者も覚えています。
お父様は、「お前(=顯進様)がこれをやらなかったら大変なことになっていた」と語られました。「韓国と日本は摂理国家から外され、南米ジャルジンに風呂敷を包んで大移動だ」と語られていたお父様のみ言は、顯進様の勝利を機にピタッと止まりました。二世圏のカインの子女がアベルの子女と正しく一つになっている姿が条件となったのです!
そのような「ご自身の全てを掛けて掴んだ大勝利を、神様・お父様に全てお捧げになった顯進様」が、UPFの座を奪われた後に "超宗教的な平和運動大会"を決行された時、真の父母様を裏切って別の道を行こうとしていたなど、にわかに信じられるでしょうか? 顯進様はそれまでと同じように実績を立てられて、カイン圏が讒訴できない内容を持って、お父様に正しく報告をし、覆そうとされたのです。
そのような言葉は、サンパウロ教会事件で申東謀氏を叱っている動画の中にもあります。「お父様が180度変わられたら、お前はどうするんだ?」と。顯進様は「正しく真実が伝わりさえすれば、お父様が意見を変えてくださる」と思っておられました。しかし、多くの妨害による四面楚歌の状況に、顯進様は苦しまれました。
そしてあろうことか、教権勢力はこれだけの過ちを犯しながら、すべて郭先生に責任転嫁していきます。「郭先生が泥棒で、郭先生が問題を起こした」と。教権勢力が法統継承アジェンダをもって ありとあらゆる罪を犯したにも関わらず、「すべては郭先生の責任なのだ、公金を横領した泥棒なのだ」と言いふらしました。
第3章で学んだように、全て事実無根のデタラメです(リンク先に記載されている通り、郭先生の清廉潔白さは国税庁からも証明されています)。
そればかりではなく、「真の家庭を見てみなさい。何の希望があると言うのですか」と言います。真の子女様たちの間を裂き、真の父母様と顯進様の間を裂いておいて、今になって、そのようなことを言うのです。「法統継承しかないでしょう」と。「真の家庭の血統はダメです」と、そう言っています……。
祝福家庭は、真の家庭を破壊し摂理を妨害する者たち(=教権勢力:統一教指導部)に盲目的に従い カインがアベルを殺害する共犯者となってしまっている事実に、早く気が付かなければなりません。これが、腐敗した統一教指導部の「法統継承アジェンダ」です。
真のお母様による「独生女信仰」問題
真のお母様に関して、私たち祝福家庭が是非を語ることは心情的に憚られます。そこで、ここでは客観的に、真のお父様が2000年代にお母様を心配され語られたみ言を掲載することとします。
もちろん、お母様を賞賛されるみ言も存在します。重要なことは、両面のみ言を通して、その意味を正しくバランスよく理解することです。
オモニもこれからは、自分勝手にするという考えをしてはいけません。『アボジも私がいなければ完成できなかった』そのような考えをしてはいけないというのです。
2005年3月22日 御言葉選集491-247
オモニ、しっかり理解しなさい。神様がオモニを中心として、先生と一つになれとは言いません。そんな道理はありません。
2005年3月2日 御言葉選集489-222〜223
最近では、女性を立てるので女性が一番であると思ってお母様を立てようとするのですが、父母様を立てなければいけないというのです。
2005年2月25日 御言葉選集489-27
先生は今まで背を丸くして寝ています。オモニが知っています。いつも『寝返ろ(背を向けて寝ろ)』という小言を聞きながらオモニの横でくっついて過ごしている悲しい事情を誰も知りません。
それを一つの法のように、一つの道理のように知るようになれば全て滅びます。行く前に蕩減期間が必要ならば残し、その期間において遺書を書いておいて私がなくならなければならない立場が立ったというのです。それが何の意味か分かりますか?
2008年11月11日 御言葉選集602-17
先生は何もありません。今回私は一銭も私の財布にありません。オモニに任せましたが、オモニがぎゅっと握り締めてお金を自分勝手にしようと思っているのです。勝手に動けというのです。『あなたはあなたの行きたい通りに行き、私は私が行きたい通りに行く。』と言ったのです。私が朝どれほど深刻だったでしょうか。太陽が登る前に太陽がなくなった真っ暗な世界、電気の光が砂浜に映るのと同じ、ちょうどそのような心でもって朝早くから去りました。今日は大変革を成すというのです。オモニは勝手にしろというのです。
2009年1月24日 御言葉選集607-11
オモニも話してみろというのです、勝手に生きるのか。オモニも38度線を越えなければなりません。あなたはあなたが行くべき道があり、私は私なりに行く道があると言って行ってみなさい。別れたでしょう。1パーセント、0.数%の差が出来ても分裂するのです。天国の門を一緒に入れなければなりません。 堕落する時一緒に堕落しました。一緒に追い出されたのです。地獄の底に一緒に行ったのです。
「先生は堕落の血を受けたのか、きれいな血を受けたのか」というのです。皆さんがそうする自信がありますか。16歳に堕落したら堕落する前のエバの名をして、その次にアダムの代身の位置で歴史時代の代表としての責任を持って、蘇生段階の代表者、長成段階の代表者、完成段階の代表者、全部で8段階を越えることができる6千年、その代表の血筋を清めずにどうやって代わりに神様の血筋をつなげることができますか。
原理を解釈もできない人たちが、何、先生が純血か、何の血か? 私がそれを知っているためにこの場に出ないでいようと思いました。そこに行かないようにしようと思いました。醜いことを知っているために。何、先生の血が何、どうだって? 堕落前に血を汚したのか? 16歳にしたことが何です、決心した内容が?、その詩('栄光の王冠')が何、皆さんを教育するためのものですか。 私が超えるか超えないかという戦いの宣言文です、それが。 それと何の関係がありますか。 言ってみなさい。
私がオモニという者、再臨主という者をどうして明らかにできなかったでしょうか? 明らかにすれば、すべて無くならなければなりません。 追い払わなければなりません。戸を閉めて。 神様も人類を置いておいてしまって閉めたがるのです。『真の父母になるお前だけでも残れ』と言ったのです。それで残った人なのに残されたものまで失くしてしまおうとしたでしょう。立てようとしなかったでしょう。立つ位置がどこにありますか?足場がどこにありますか。
2009年2月28日 御言葉選集608-303
オモニの位置もありません。オモニの位置も一緒にあると思っています、ありません。オモニを再創造しなければなりません。
2009年7月12日 御言葉選集614-26
オモニがどれほど大胆か分かりません。こうした原理原則を中心として天の国の天法生活に入ると 一編に引っかり得る状況がたくさんあることを知らずに勝手に生きています。そこに引っかからないように私が垣根を作ってあげて、蘇生時代から国家解放圏までもオモニを保護する責任を今しています。垣根になることは自分の垣根圏と対等な位置でできることではありません。先生が作ってやった垣根ができる前にはできません。
オモニがどうして神様の夫人の位置に立てますか。堕落した女として、どうして 真の父母の夫人の位置に立てますか。真なる僕の夫人の位置にも立てずに追い出されて。それを殺してしまおうとするのにですよ。そのような人を掴まえて 神様の夫人の位置に立てますか。そんな馬鹿げた行動がどこにありますか。統一教会の皆さんがそうです。
2009年7月12日 御言葉選集614-28〜29
なお、「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」の講演文中に、家庭連合がたびたび引用している下記が存在します。
皆様!2010年天暦 5月8日 午前2時20分と5月15日午前3時25分、このように両日にかけてアメリカのラスベガスにおいて神様を中心とした天地人真の父母様の特別宣布が行われました。…(中略)…すでに真の父母様御夫妻は最終一体をなして、完成、完結、完了の基準で、全体、全般、全権、全能の時代を奉献宣布されたのです。
ここでお父様が「真の父母様御夫妻は最終一体をなして」と語っておられるので、家庭連合ではいつも「お母様はお父様と一体であり、それを疑う必要はない」と主張してきました。
しかし実はこのみ言は、家庭連合の主張とは反対に、お父様とお母様がその時点では一つになられていないことを、お父様が明らかにされたものであったのです。大会の講演文で語られた上記の内容を、お父様が訓読会の場で解説されたのが以下のみ言です。
天暦2010年5月15日、その日が重要です。それがお母さんとお父さんが最後に宣言した秘密文書です。これは昼夜の神様も知らないものです。天暦2010年5月15日午前3時35分とは何なのか。その時の出来事を中心に、その後の方針を密かにお母さんと約束しました。間違いなく、お母さんがお父さんと一体となって歩むと約束した時間です。それまでは、お母さんがお父さんと一つになって行くという話をしませんでした。神様と世界に公布できませんでした。それを公布した時間が、天暦2010年5月15日午前3時25分でした。この3時25分が重要です。
『統一世界』2010.6,Vol.473.10頁.2010.7.1
講演文に登場する「天歴2010年5月15日午前3時25分」に、それまでお父様と一つになると仰らなかったお母様が、これからは一つになると「約束されました」。その約束ゆえに「最終一体」を宣布できたのであり、約束が果たされなければ 本当の意味で一体とは言えないということです。
「お母様がお父様と一つになる」というこの約束は、その後に果たされなければなりません。しかし残念ながら、2012年7月16日 お父様の地上における最後の大会となったアベル女性UN創設大会において、お父様が語られたみ言葉は以下の通りです。
2012年7月16日のアベル女性UN創設大会基調講演、1:05:20〜のアドリブで語られたみ言葉。
어머니를 내가 길어 왔어요. 어머니 없습니다. 문총재 아내의 자리도 없어요. 제멋대로야! 제멋대로....응.
オモニを私が育ててきました。
オモニはいません。
文総裁の妻の席(位置)もありません。
自分勝手にやっている!自分勝手に...うん。
2012年7月16日 アベル女性UC創設大会基調講演
この講演会は、お母様が講演文を読む予定であったものを、お父様が「お母様には資格がない」と仰られて、お父様が読まれました。
当日に配られたみ言の資料もお母様が勝手に変えてしまったものであり、お父様はそれとは違うオリジナルを読まれました。
後日の訓読会においても お父様はその件を叱り続けられ、ここが違う、あそこが違うと、お母様が変えてしまったみ言の修正をされました。
※独生女信仰について、お父様のみ言葉・原理的観点から より深く考察した内容は、下記をご参照ください。
亨進様の「天一国二代王」の根本問題
サンクチュアリの中心人物である、亨進様についてみていきます。
亨進様による摂理の方向性の歪曲
もし亨進様が摂理的長子であり、天の摂理を担う中心人物として神様が認めたのだとしたら、その行動は「神様中心の世界を取り戻す路程」となっていたはずです。
果たしてどうであったでしょうか?
亨進様は家庭連合世界会長に就任後、下記のことを行われました。
- 顯進様の二世教育基盤を破壊 (Jr.STF・STF・CARPの解体、廃止命令)
(上述の通り、STFはお父様がとても喜ばれておられました。) - 世界平和統一家庭連合 の名称を 統一教 という宗教団体へ変更
- 世界平和青年連合の基盤崩壊
- UPF・平和大使の基盤崩壊
また、「真の父母様、億万歳」だけを繰り返し「真の父母様に振動を送る」という聖霊治癒礼拝を行われ、「振動が届けば真の父母様が健康になる、幸せになる、振動を送っている私たち自身も、その振動の中に入っていけるので、私たちにも良いのだ」と語られました。 (※ 当時、家庭連合が異様な宗教色を帯びるようになりました。)
時には仏教のように「天福灯」を販売し、時には「真の父母様の黄金像」を作り その前で敬礼。聖塩に期限を設けて販売(期限を過ぎると聖塩を買い直さなければなりませんでした。また、日本だけやたらと高額)。真の父母様像を作って ソウル市の中心でパレードを行う。等
なお、亨進様の、原理・み言・他宗教に対する理解が足りない姿が露呈しています。
イエス様が信仰者に期待し願われたのは、主人・奴隷制度でした。今、全世界のキリスト教を見ると、再臨主が来られた時、私たちが主の奴隷とならなければならないということを忘れてしまいました。…東洋史上の孝経を見れば、息子は父の奴隷となることを選択しなければなりません。…私たちは毎日罪を犯す罪人として、真の父母様を主として侍りながら、主の奴隷とならなければなりません。それが真なる息子です。2011年7月31日 天福宮-亨進様
奴隷となるのが真なる孝子なのでしょうか? これを聞いたら、キリスト教が激怒することでしょう……。
この時代に教会内で繰り返し強調されていた内容は、「真の父母様に 絶対信仰・絶対愛・絶対服従せよ(指示に従え)」という、誤った価値観です。
本来 絶対信仰・絶対愛・絶対服従する対象は、神様 並びに 良心 です(※ 神様ご自身も、天宙創造の原理原則へは絶対服従。平和メッセージ14より)。
家庭連合を統一教に変えた、非原理的解説
世界的な活動をしなければならないのに、キリスト教の反対のために(家庭連合に)名前を変えた。
2009年11月18日 亨進様UPF世界会長就任式
お父様が、「キリスト教に反対されるから、その名前を隠すために、正体を隠すために家庭連合にした」のでしょうか? 違います。
亨進様の説明では、蘇生期が統一教会、長成期が家庭連合、完成期が統一教でありました。そのため「国民の51%を統一教に伝道すれば国家が復帰されるのだ」という、聞いたこともない話をされます。
お父様の摂理は昔から、荒野路程においても、このような考えをされたことはありません。自分の教派に他の教派を屈服させるという考え方は、IS(イスラム国)と同じです。
お父様の夢は「宗教を超えて、国を超えて、平和理想世界を築きたい」というものでした。 (No.6 を参照。)
亨進様の非原理的な解説は、イスラエル民族がエジプトを出てカナン定着を迎えようとする際に、エジプトに戻るようなものです。統一教会が40年荒野路程を経て理想家庭運動を起こし「家庭連合」となり、平和理想世界建設のための平和運動をするこの時に、再び統一教会に戻ってしまうような内容でありました。
後継者・二代王のための長子追放
第3章で学んだとおり、摂理的長子であられる顯進様を 亨進様は追放しました。この時、どのようにその行動を正統化したのでしょうか? それが、カイン・アベル論だったのです。
亨進様が語られた「神様が真の家庭を復帰するために、次子を通して働かれる」は、原理的な内容でしょうか? この論理通りなら、真の父母様がアダム・エバと同じように、サタンを中心として四位基台を成したという意味になってしまいます。
原理的に見れば、アベルとカインは善悪の表示体です。真の父母様が失敗し、それゆえに善悪に分立して復帰摂理を行うというのでしょうか? 真の家庭というのはアダム・エバが犯した失敗を繰り返さずに、創造本然の家庭を作っていく立場です。真の子女様たちは、真の兄弟姉妹の愛の実体となって、先例を立てる立場なのです。
確かにお父様は、真の子女様たちを置いて「カイン・アベル」と語っておられますが、儀式の中においても、お母様を真ん中に立てられ、右側が顯進様、左側が國進様です。すなわち、蕩減復帰のカイン・アベルではなく、兄弟間の本然の秩序を立てようとされたのです。
亨進様による、お母様から追放された後のお母様攻撃
世界会長時代、お母様を誰よりも神格化したのは亨進様ご自身でありました。
お母様が お父様と違うことを語られた時に、「いいや違う、お父様とお母様は一体だ、お母様が語られることはお父様が語られることだ、神様の実体だ、だから服従して行かなければならないのだ。」と さんざん言ってこられたのは、亨進様ご自身でした。
しかし、二代王のアジェンダを支援されなくなると、お母様に対する攻撃が始まったのです。「真のお母様はバビロンの淫婦、堕落したエバ、レズビアンである!」と、YouTubeの暴露動画にて語っておられます……。
なぜ「レズビアン」と言っておられるのでしょうか? そもそも血統転換の理論は、お父様と女性が心情的に一体となり、その女性が「真の血統の芽」となって、男性の方は根っこから切ってしまって、そこに芽を接ぎ木するというものです。そのため、もしもお母様にそれ(=お父様の役割)ができると言うならば、お母様に女性をくっつけることになり、その主張は「レズビアンだ」と言っておられるのです。
今では亨進様は、「異端者、爆破者」は顯進様のことではなく お母様のことであったとし、お母様を非難されています。
当初、お母様・教権指導部・國進様・亨進様 は、共謀して 顯進様を「堕落したアダム」「背徳の息子」として攻撃しました。しかし顯進様がひとたび追放されると、今度は自分たち同士で戦いを始め、亨進様・國進様は お母様・教権指導部に対して「堕落したエバ」「悪魔連合」と呼びました。
亨進様はお母様と決別した後、教権指導部がどのような方法で食口を扇動したのかという、その仕組みを暴露されました。
実際、家庭連合の組織内部には、ネット戦略、食口広報の為のプロを雇った極秘部門があります。
下記は、亨進様が使用されたプレゼンテーションのキャプチャ画像です。
「お金を出して扇動のプロを雇い、その扇動のプロが組織的に 偽りの情報を流すことによって、全体をコントロールしていく」という扇動システムを、初めに顯進様に対して使ったのは 一体どなただったでしょうか? 根拠も無しに、偽りの情報で祝福家庭全体をそのように信じさせていった、それが亨進様と國進様でありました。しかしその全責任を、「悪魔連合」と罵りながら教権指導部に押し付けています。
今更になって不正・腐敗を暴露されておられますが、当時、その不正・腐敗を正そうとされていた顯進様を追い出し、不正・腐敗に目をつぶって教権勢力の好き勝手にさせた張本人が、お二人(亨進様・國進様)でした。
このようなことを話すのは、本当に心苦しいことです。亨進様が2008年に牧会されていた時に麻浦教会(韓国)にいた某食口は、「その時に見せてくださった亨進様の姿まで私は疑いたくはない。亨進様が持っておられる創造本性は素晴らしいと信じたい。」と語りました。
顯進様は、「教権指導部であろうと真の家庭であろうと、お前たちは裁いてはいけない」と仰いました。「私が裁いていないのだから、お前たちは裁くな。しかし、間違った事実は知らせなければならない」と。真実を伝えなければ食口たちが誤った中心人物に従ってしまうため、彼ら(=亨進様・國進様、お母様)は その歩みを止めることはできません。
「イネーブラー(=可能にする人)」という言葉があります。たとえ間違った道であっても、それに賛同し従う人がいると、その間違った内容を可能にしてしまうという意味で使われています。今、食口たちが「イネーブラー」になってしまっているのです。だから今、ハッキリとこの真実を伝えなければなりません。
亨進様・國進様に対して、顯進様はずっと沈黙しておられました。このお二人が育った環境はどんなものか、他の子女様も含め、どうしてそのような人格を育てていかれたのか、どんな環境で、誰が作った環境で育ったのか? そして「祝福家庭の政治的な文化が真の家庭までも汚染してしまったのだ」とされました。
そのことに対して 我々 統一家の食口は、悔い改めなければなりません。
お父様聖和3周忌に自ら二代王に即位
二代王即位式では、國進様が王冠を被せることによって、「これがカインとアベルの一体化である」と言っています。そして後になって意味付けをして、「この時が基元節であった」としました。サンクチュアリ教会では、基元節はすでに為されたことになっているのです。
お父様のみ言によれば、基元節には真の家庭が定着し、国・世界レベルの勝利がなければなりません。南北統一、国家復帰、こういったものはどこにもありません。
サンクチュアリ教会ではすでに、お母様の写真が無いのです。しかし、顯進様はお母様を諦めておられません。神様・真の父母様、そして私(真の家庭)だと。最後までお母様を何とかして差し上げたいという思いを持たれています。
亨進様は長子の位置(=長子権)を奪おうとされました。そして長子を潰そうとし、それをお母様が助けました。「顯進ではなく、後継者はお前なんだよ」と。
しかし、後に「独生女アジェンダ」と「二代王アジェンダ」がぶつかった時には、お母様と亨進様は分裂します。
亨進様は長子権を奪った後には、ずっと顯進様を潰すことに神経を使い、次にはお母様を攻撃し、最後には二代王に自ら即位されました。
「天一国二代王」アジェンダの問題点
真の家庭における真の愛の本然の秩序を破壊
真の家庭の中にあって、真の愛の模範となり、実体となって、先例を残さなければならないにも関わらず、戦いと争いを生み出してしまわれました。
しかし明確に知らなければならないのは、これは兄弟間の「戦い」ではないということです。教会が顯進様の活動を妨害したように 顯進様も反撃されれば「戦い」となりますが、顯進様は、ご自分がサンドバッグのように打たれてきた立場でありました。
越えてはいけない全ての線を越え、摂理の方向性を歪曲
訴訟まで起こし、真の家庭の権威が地に落ちました。何より、変えてはいけなかった摂理の方向性を「宗教中心」へと歪曲して行かれました。これゆえに顯進様は悩まれたのです。顯進様の願いは位置などではなく、神様の摂理を果たすことでした。
なぜお父様が顯進様を信頼され、摂理的長子として立てられたのでしょうか? それは顯進様がお父様の摂理の方向性に合わせ、国・世界レベルの勝利をもたらすことのできる資質を持たれていたからです。
亨進様の行動は、正にサタンが願ったことでありました。嘘と偽りの基盤の上に立たれている亨進様は、神様の保護を受けることのできない危険な状況におられます。
亨進様・國進様を、どこまでも庇おうとされた顯進様でありましたが、このままでは亨進様は危ないと仰られています。最近、サンクチュアリ教会に通っている人々ですら、亨進様の言動を心配しているという話を聞きます。「亨進様がおかしなことを言い始めた」と……。
聖書:その実によって彼らを見わけるのである
今、自らのアジェンダに従った結果が表れています。
「法統継承」を望んだ教権指導部は、その望んだ如く、真の子女様の価値を否定し、天一国憲法を作り、天一国最高委員会を作りました。
「二代王アジェンダ」を追求した亨進様は、今、ご自分を「王」と信望する宗教団体(=サンクチュアリ教会)を設立されました。
約10年間に及ぶ行動の結果が今、明らかとなっています。
そのように、すべて良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。良い木が悪い実をならせることはないし、悪い木が良い実をならせることはできない。良い実を結ばない木はことごとく切られて、火の中に投げ込まれる。このように、あなたがたは その実によって彼らを見わけるのである。
マタイ福音書七章17〜23節
ここまで言及してきた内容が 真実なのか、嘘なのか、それは今までの行動の集大成である、その「実」を見れば分かります。
そして、顕進様が本当に摂理の中心人物(摂理的長子)であるのか? 顕進様を通して神様が働かれているのか? ということも、その実を見ることで判断できるのではないでしょうか?
次章では、顯進様の勝利的先例を見ていきます。