元 国際勝共連合会長・事務総長 清野清
兄弟姉妹の皆さん、私達は、神様のみ旨を成し遂げようとされる真のお父様を慕い、今まで歩んできました。
私自身の体験からも、それは希望と自信にあふれたものでした。国内的には、全大原研の活動、共産党との理論戦、国会議員や企業・労組教育、国際的にはお父様が主導された超宗教・超国家運動(科学者会議、神観会議、世界平和宗教連合、ヤンキー大会、ワシントン大会、ゴルバチョフとの会談、金日成との会談、アベルUN 等々)が世界を変え、新しい歴史を創造するという確信をもたらしてくれました。
兄弟姉妹の皆さんも同じような希望と確信をもたれていたのではないかと思います。
しかし、お父様聖和後の統一教会はどうなったのでしょうか。特に教会員数でも献金額においても世界一の日本統一教会に希望はあるのでしょうか。(日本3万名、韓国1.5万名、アメリカ3000名)
2015年、当時の総会長だった宋龍天氏が、日本の教会の5つの危機を指摘しました。第一に礼拝人数の低迷、第二に食口の高齢化(54.7歳、出生者の5倍の聖和者)、第三に深刻な食口の経済的貧困、第四に二世の離教率が80%、第五にオウム真理教のような最悪な社会的イメージといったものでした。
それから4年半が経ち、何か変化はあったでしょうか。最近も、真のお母様と一つになって、神氏族メシア430を勝利し、先祖解怨・先祖祝福をすれば、奇跡がおこる、国家復帰、世界復帰ができるなどといっていますが、誰が信じているのでしょうか。
幹部達が430氏族メシアを勝利したといっても、アフリカや南米の人々の名簿を金で買って果たしたものであることは誰もが知っています。清平の先祖解怨・先祖祝福も金集めの手段であることは明らかで、210代、430代と莫大な献金をしたとしても、本人はもちろん、日本教会の5つの危機はどれも解決していません。もっと悪化しているというのが現状でしょう。
お母様の華々しい大会も、日本から無理やり集めたお金が途絶えれば、すぐに消え去ってしまうことでしょう。(それ以前に、幹部達が着々と教会の財産を横取りしているようですが。)
そんな中、私は唯一の希望は顕進様だと確信しています。2005年からUCI傘下の会社で働くことになり、年に数回ではありますが、顕進様にお会いする機会がありました。直接、顕進様のお話を聞くことにより、顕進様がいかにお父様のみ言に立脚して歩まれているかを知りました。また、10年もの間、教会から「堕落したアダム」とののしられ、裁判(23回)に訴えられても、長子として真の家庭を守るために責任を持ち、幾度も山奥で祈祷の生活をされた、その深い世界は、直接お会いしてみなければわかりません。
この手紙では、み言に基づいてお父様の願いを確認し、顕進様がいかに神様とお父様の願いを実現するために歩んでいるかをお伝えしたいと思います。
1.地上天国実現
1−1 神様の復帰摂理
顕進様は「神様が摂理の中心です。神様ははっきりと生きておられ、実体的な復帰と再創造の路程を通じて、人類歴史を導いてこられた業を明確にみることができます。お父様がご自身の生命を捧げられたのは、神様と神様の摂理のためであって、決して自分自身のためや、自分なりの目的のためではありません。」(*i)と指摘しています。
1−2 地上天国の実現
では、お父様が生命を捧げてこられた神様のみ旨(摂理と目的)は何だったでしょうか。お父様は、「16歳の青年の年に天の召命を受け、神様のみ旨をこの地上に成し遂げてさしあげ、人類を救援するために80年以上の生涯を捧げてきました」(*ii)と言われています。その神様のみ旨とは、「原理講論」にあるように地上天国の実現でした。
「私は、16歳(数え)の少年時代に天のみ旨に接して以来、楽園のイエス様をはじめとする歴代の聖賢たちと自由に霊通しながら、生涯を通じてあらゆる試練に打ち勝ち、ただひたすら神様のみ旨成就に全身全霊を尽くしてきました。知ってみると、神様のみ旨は、地上と天上に自由と平和と解放の天国を建設することでした。神様と人間の本然の関係は、永遠の父母と子女の関係です。堕落はその断絶を意味し、復帰は、父母と子女の因縁を回復することを言います。」(*iii)
「神が被造世界を創造なさった目的は、人間をはじめ、すべての被造物が、神を中心として四位基台を完成し、三大祝福のみ言を成就して、天国をつくることにより、善の目的が完成されたのを見て、喜び、楽しまれるところにあったのである。それ故に、人間を中心とする被造世界が存在する目的は、神を喜ばせることであった。」(*iv)
「神の創造目的は、まず地上に天国が建設されることによってなしとげられるようになっていた。ところが、人間の堕落によって、地上天国は実現されずに、地上地獄が造られたのである。その後、神はこれを復帰せしめる摂理を繰り返されてきたのである。従って、人類歴史は復帰摂理の歴史である。故に、この歴史の目的は、まず地上に天国を復帰することである。」(*v)
「復帰摂理の目的は何であろうか。それは本来神の創造目的であった、善の対象である天国をつくることに他ならない。元来、神は人間を地上に創造なさり、彼等を中心として、まず地上天国を建設しようとされたのである。しかし、人間始祖の堕落によって、その目的を達成することができなかったので、復帰摂理の第一次的な目的も、また、地上天国を復帰することでなければならないのである。」(*vi)
1−3 メシアの使命
お父様も、アダムの堕落によって実現されなかった地上天国を創建するために、第二アダムとしてイエス様が来られましたが、弟子たちやユダヤ教指導者、イスラエル国家指導者たちの不信によって成し遂げられなかった。しかし、今、真の御父母様を通して完成しつつあると言われていました。
「第二アダムとして来られたイエス様が、もし十字架で命を失ってさえいなければ、人類の救世主として真の家庭を立て、人類の本郷である平和理想世界王国、すなわち地上天国をこの地上に創建していたことでしょう。しかし、来られた主を理解し、侍ることができなかった弟子たちとユダヤ教の指導者たち、そしてイスラエルの国家指導者たちの不信が、イエス様の生涯をそのように無念で悲惨な姿で終わらせたのです。天がイエス様を通して成し遂げようとされたそのみ旨は、今、歴史の終末期を迎え、天の印を受けて顕現された真の父母様を通して完成しつつあります。」(vii)
2.第二次世界大戦直後の摂理と世界基督教統一神霊協会の創立
2−1 南北分断
第二次世界大戦が終わり、日本から解放された韓国のキリスト教は英米等の保護下にあり、韓国のキリスト教指導者、国家指導者がお父様と一つになっていれば、キリスト教文化圏を中心として、全世界が統一されるチャンスでした。しかし、彼らがお父様を受け入れなかったため、共産主義は滅ぶことなく、韓国は二つに分断されてしまったのです。
「韓国の新しい歴史が始まって、キリスト教は大国(英米等)によって保護されました。先生はそのために、当時公的な伝道を開始し、数人のクリスチャンの高官達にみ言を伝えようとしましたが聞こうとはしませんでした。彼らは韓国のクリスチャンの中で非常に大きな影響力を持っていました。復帰のための準備に3年間を費やしました。1948年までであります。イエス様当時におきましても、イスラエルの全民衆と、政権の座にあった人々が一つになって十字架に付けてしまったのでありますが、韓国におきましても、韓国のクリスチャン達も政府と一つになって、再臨主の使命と生涯を破壊しようとしました。そのことのゆえに韓国は不幸にも二つに分裂してしまったのです。」(viii)
「第二次大戦直後に、キリスト教文化圏とアメリカを中心とした一つの世界を成し遂げていれば、どれほど早かったでしょうか。アメリカとキリスト教文化圏が世界を支配するその時代に、もし内的に一つになっていれば、どれほど早かっただろうかというのです。そのように見れば、第二次大戦直後は、神様においては歴史上最大の希望の一時であり、サタンにおいては最大の危機の時でした。」(ix)
「第二次大戦直後に、世界はすべて長子権復帰することができたはずでした。キリスト教が統一教会の文先生と一つになっていたならば、…共産主義は既になくなっていたはずです。先生の言うことさえ聞いていたならば、韓国は分断されることはありませんでした。…ところがエデンの園を復帰するために準備されたすべての団体が、この世的な考えをもつことによって、洗礼ヨハネのような運命へと流れていってしまったのです。」(x)
2−2 第一次7年路程の失敗と40年蕩減路程
彼らがお父様を受け入れていれば、7年路程で蕩減復帰できたはずでしたが、彼らが反対し失敗したため、1954年5月1日、世界基督教統一神霊協会を創立して40年蕩減路程を歩まれたのです。その世界基督教統一神霊協会も、新しい宗派や教派としての「教会」ではなく、キリスト教文化圏を統一するための「協会」だったのです。
「第二次世界大戦直後、キリスト教文化圏を中心として、全世界が統一されるチャンスがありました。…クリスチャン達が真の愛の伝統を受け入れて実践していれば、天国はずっと以前に造られていたに違いありません。しかし、彼らが反対して失敗したので、先生は世界基督教統一神霊協会(統一教会)を創立し、すべての基台を蕩減復帰してきたのです。」(xi)
「解放以後、統一教会が反対を受けることによってこれを再び収拾するためにキリスト教の2000年歴史、ヤコブからの4000年の歴史を繰り返すということを、40年間に蕩減復帰してきたのです。」(xii)
「解放直後、先生と一つとなりさえしたならば、七年路程を中心として一時に個人カイン、家庭カイン、氏族カイン、民族カイン、国家カイン、世界カイン、全体カインを蕩減復帰することができたのに、信じなかったので四十年延長されたのです。」(xiii)
「『世界基督教』は古今東西にわたるキリスト教のすべてを意味し、『統一』は今後行くべき目的を意味します。『神霊』は父子関係の愛を中心とする霊肉界の調和を暗示した表現で、簡単に言いうと、『神様中心の霊界を背景とする』という意味です。『統一教会』は、人々が付けてくれた名前であり、大学生の間では『ソウル教会』と呼ばれました。…真の宗教は、自分の教団を犠牲にしてでも国を救おうとし、国を犠牲にしてでも世界を救おうとするものです。いかなる場合であっても教派が優先にはなりません。」(xiv)
「統一教会という名称はお父様や私たちが作ったものではありません。既成のキリスト教会や世間の人々がそのように呼び、いつの間にか私たちの間でも使われるようになった呼び名です。当時、お父様は『私は新しい宗派や教派を設立するために、この道を出発したのではない。一日も早くこの教会の看板を下ろす日を待っている』と言われました。」(xv)
2−3 宗教が目的ではない
顕進様も「お父様の使命は決してある宗教団体や教派を設立することではなく、神様の本来の創造目的を成就することであった」と言われています。
「お父様の使命は決してある宗教団体や教派を設立することではなく、神様の本来の創造目的を成就することであったということがはっきりとわかるはずです。…ところが、現在の私達の運動は、宗教団体を建設することに焦点をあてるようになり、統一教(会)を神様の摂理的願いの頂点であり、最高の表現であり、従ってお父様から受け継ぐべきものであると宣伝しています。このような取り組み方は、お父様の生涯をかけた一貫した教えと矛盾しています。」(xvi)
3.アメリカ作戦と国連改革による地上天国実現
3−1 アメリカ作戦
お父様は、世界の実体キリスト教文化圏を蕩減復帰するために、アメリカ作戦を始められました。
「キリスト教国として、新教と旧教が適切に配置されているアメリカは、旧教と新教を一日も早く和合統一させ、イエス様の時代に成し遂げることができなかった、21世紀のローマの役割を完遂すべき使命を担っているのです。」(xvii)
「先生がキリスト教とアメリカ、韓国の反対を受けることでどのような立場に立ったかというと、国のない一人の人になったのです。国がないのです。国がないと同時に民族もなく、氏族もなく、家庭もない 孤児のような立場に落ちてしまったのです。ここから40年の間に取り戻して、国家的、世界的霊的版図基盤の上に立たなければなりませんでした。しかし、霊的版図だけではならないのです。霊的版図基盤をキリスト教文化圏から引き継いで、国家基準の実体文化圏を再び取り戻し、その基盤の上に世界の実体キリスト教文化圏をすべて蕩減復帰しなければならないのです。」(xviii)
「イエス様がユダヤ教に歓迎されなかったその時代を蕩減復帰しなければなりません。ですから、イスラエルの国とローマと一つになってイエス様に反対したのと反対です。韓国政府がアメリカと一つになっているその基準において、キリスト教が執拗に反対する、政府を中心として反対する、その立場に立って先生が蕩減復帰しなければならないのです。…それで世界の二世たちを通じて霊的勝利基盤を再び実体の世界舞台に連結させるためにやってきたのが、1974年以後のアメリカ作戦です。」(xix)
3−2 ワシントン大会
1971年12月にワシントンに到着されるや、1972年7大都市講演、第一回科学の統一に関する国際会議(ICUS)、1973年IOWC編成、21カ都市講演、1974年ニクソン大統領と会見、32カ都市講演、マディソン・スクエア・ガーデン大会、米国国会議事堂で招請講演、1975年統一神学校(UTS)開校、米国上下両院合同招請記念講演、1976年ヤンキー・スタジアム大会、ワシントン大会、ニューズワールド発刊、1978年第一回世界言論人会議、1980年オーシャン・チャーチ、1981年第一回神観会議、1982年ワシントン・タイムズ発刊、1984年ダンベリー刑務所に収監、1985年ソ連帝国の崩壊を宣言、第一回世界宗教議会、1986年米国カウサ(CAUSA)1000万人署名、1990年ゴルバチョフ大統領と会談、1991年金日成主席と会談 と、怒涛の活躍でした。その間、お父様は、アメリカで八定式や天父主義宣布(1989年)、世界平和家庭連合の創設(1996年)、第四次アダム圏時代宣布(1997年)、父子協助時代宣布(2000年)、天宙平和連合創設(UPF、2005年)など多くの歴史的宣布もされました。
3−3 国連の力不足
お父様のアメリカ作戦の中心にあったのは国連でした。国連機構が出てきたということは、一国家の統治時代が過ぎて世界的統治時代に入ってきたということです。キリスト教文化圏を中心として世界が完全に一つになる時を迎えている。しかし、加盟国は自国の利益に目がくらみ、有名無実の機構にありつつある。アメリカが国連を中心とした統一世界を成し遂げる責任を果たしていないので、お父様がアメリカを覚醒させ、ワシントンタイムズやブリッジポート大学を作ることによって国連を動かそうとされたといわれています。
「文化圏の発展においても、一つの宗教を中心として一つの世界的な文化圏を形成しているのであり、国家形態においても、一つの世界的な主権機構を指向して、国際連盟から国際連合へと、そして今日に至っては、世界政府を模索するというところにまで漕ぎつけてきているのである。そればかりでなく、経済的発展を見ても、世界は一つの共同市場をつくってゆくという趨勢におかれており、また、極度に発展した交通機関と通信機関は、時間と空間を短縮させて、人間が地球を一つの庭園のように歩き、また、往き来できるようにさせているのであり、東西の異民族同志が、一つの家庭のように接触することができるようになってきたのである。人類は四海同胞の兄弟愛を叫んでいる。しかし、家庭は父母がいてはじめて成り立つのであり、また、そこにおいてのみ、真の兄弟愛は生まれてくるのである。従って、今や人類の親であるイエスだけが再臨すれば、全人類は一つの庭園において、一つの大家族をつくり、一家団欒して生活し得るようになっているのである。このような事実を見ても、現代は終末であるに相違ないのである。」(xx)
「父母が来るので、万国は兄弟にならなければなりません。…国連機構が出てくることによって、弱小民族の解放が展開するのです。国連に加入したということは、兄弟になったという話でしょう? そのような基盤を中心として真の父母宣布ができたのです。…国連を中心として、すべてが一対一の権威を持って、同等に一つの家庭の兄弟のような立場にならなければなりません。…兄弟国家圏時代に入っていくというのです。…どんな大きなアメリカでも、アフリカの限りなく小さな国でも同じだというのです。このような機構が出てきたので、人間の主体性を強調できるようになったのです。民族の主体性と国家の主体性の同等権を得ることができる時代圏をつくっておいたというのです。…第二次大戦直後に、英米仏の勝利によって国連機構が出てきました。国連機構が出てきたということは、一国家の統治時代が過ぎて世界的統治時代に入ってきたということです。国連を中心として完全に一つになり、キリスト教文化圏を中心として世界が完全に一つになるべき時だというのです。」(xxi)
「世界には今、二百以上の国家がありますが、国家間の関係を見ても、すべて自国の利益にのみ目がくらみ、直接・間接的に熾烈な戦争を継続しているではないですか。人類の福祉と平和のための崇高な志を立てて出帆した国際連合(UN)もやはり、今やその限界点にぶつかり、戦争、飢餓、疾病などの世界的危機に直面しても、万策尽き袖手傍観に明け暮れる、有名無実の機構になりつつあるではないですか。」(xxii)
「世界的な組織を中心として強力な体制をつくり、神様のみ旨の行くべき道を強化させなければならないということがアメリカの責任だと見るのです。…アメリカが責任を果たすことができず、国連を中心とした統一世界を成し遂げることができずにすべて壊れてしまったので、先生がアメリカに行き、再びアメリカのキリスト教とアメリカの国を収拾したのです。」 (xxiii)
「40年前から準備しました。国連を動かすことができる力を準備したのです。…世界平和宗教連合や世界平和連合など、平和を入れたものは、すべて国連を目標として今まで準備してきたのです。」(xxiv)
「ワシントンを中心としてアメリカが国連を動かしています。国連大使までも、ワシントンタイムズを通して、いくらでも押し上げることができる力があります。ワシントンタイムズがアメリカ国家を動かし、国連を動かして先生が計画し作戦する方向に向かっています。」 (xxv)
「国連に超国家的な理念はありますが、その人脈が全くいないというのです。そこに出ているすべての国家は、すべて自分の国の利益のために出ているのであって、世界という舞台の上でその利益のために出ている人的人脈がありません。これを私が編成するために、国連大学を、ブリッジポート大学を中心として、背後でアイビーリーグ(Ivy League;アメリカ東部の名門大学)の10大大学を一つにしようと思います。多くの世界的な人材を創出し、国連を通して世界の指導的人脈体制をつくろうとするのが先生の計画です。…人種と宗教、国境、言語の障壁を超越する未来世界の基盤を築く理想的な国連大学を立てることです。」(xxvi)
3−4 アベルUNの使命
2005年9月、お父様はアベルUNとして「天宙平和連合(UPF)」を創設し、カイン格の既存のUNと一つとなり、さらに世界的宗教指導者たちによる上院格の平和議会を創設して、戦争、疾病、飢餓など、世界のすべての問題を解決していくことを願われました。そうして、各国家と宗教が垣根を崩し、超宗教超国家の世界、One Family under God(神様の下の一つの家庭)の世界を実現しようとされたのです。
「神様の永遠の創造理想である平和理想世界の実現のために、カイン格である既存のUNの更新とともに、新しい次元で平和理想世界王国の機能を発揮できる 天宙的次元のアベル格のUNの姿が、正に『天宙平和連合』です。」(xxvii)
「『天宙平和連合』をアベルUNの位置に立て、新しい国際平和機構として発展させていくことはもちろん、カイン格の既存のUNを改革し、UNの中に世界的宗教指導者たちによって構成された上院格の平和議会を創設して、既存の安全保障理事会と同等の位置の議決機関として立てよう…既存のUN代表部のように、一定の国家の権益ばかりを代弁するのではなく、超国家的で超天宙的な次元で、心から人類の福祉と平和のために働く平和議会の創設をいう」 (xxviii)
「既存のUNとアベルUNが一つになり、新しい次元の父母UN、すなわち真の平和世界UNを中心として、 戦争、疾病、飢餓など、世界のすべての問題を解決していくのです。」(xxix)
「これからは、各国家と宗教がそれぞれの垣根を崩す時です。そうして、“One Family under God”、唯一なる神様のもとの一つの家庭となる時代が急速に到来するでしょう。…2005年9月12日には、神様の摂理歴史を花咲かせる『天宙平和連合』(UPF)の創設を満天下に宣布しました。『天宙平和連合』は、今から後天時代のアベルUN的役割を果たすことでしょう。…今後、天運の到来により、歴史の軸が、アベルUNを中心に天一国を創建するための超宗教、超国家の世界へと急速に前進するでしょう。」(xxx)
3−5 超宗教活動
お父様の指示で、一連の超宗教・超国家運動の実務を担当したのは郭錠煥先生でした。なぜ36家庭をはじめとする韓国や日本の先輩家庭が、顕進様と郭先生を理解できないのか。それはアメリカを中心とする天の摂理にまったく関りをもたなかったため、 統一教会という殻の中から出られなかったからでしょう。郭先生がどのようにお父様の指示を受けて超宗教・超国家運動を進めたのか、その記録ともいうべき「事必帰正」が無料公開されています。
事必帰正
そのお父様の願いを誰よりもよく知り、それを果たそうとされたのが顕進様でした。超宗教活動において、国連や国家復帰において、驚くべき勝利をもたらしました。(その活躍は、韓国の「月刊朝鮮」「月刊中央」「月刊新東亜」などに特集記事として掲載されています)。にもかかわらず、邪悪な側近達によって妨害され、御父母様への報告書ですら正しくお父様に届けられなかったのです。その報告書の一部を添付しますが、同時に、顕進様の一連のスピーチを集めた「神様の夢の実現」、南北統一へのビジョンをまとめた「コリアン・ドリーム」を読まれれば、正しい顕進様を知ることができると確信します。
「私はワシントンDCをはじめとした世界的指導者が宗教間の葛藤をなくし、平和の橋を築こうとする私たちの運動の価値をよく知っているという事実に驚きました。このような超宗教的な活動はお父様によって始まりました。特に国連においては誰もが知っています。…特に、クリスチャンに会うと、彼らは『真の超宗教的精神で、真の超宗教的活動をしているのはあなたのお父様であり、真の超宗教運動は UPF(天宙平和連合)を中心とする統一運動だけしかありません』というのです。キリスト教だけでなく、ユダヤ人やイスラム人のなかにも基盤を築かれたのです。」(xxxi)
「私の父、レバレンドムーンは、この場(国連)で、21世紀の平和への最大のチャレンジは、宗教間の争いからくるだろう。ですからUNは急いで世界の宗教指導者達による超宗教議会を創設しなければなりませんと力説しました。…私の父が、2000年にこういった勧告をした時、多くの人々は宗教がそれほど重要なのかと懐疑的でした。しかし、9・11がすべてを変えてしまいました。」(xxxii)
「私達は、21世紀にはすべての宗教人を一つにする平和のための新しい精神的なビジョンが必要です。そのビジョンとはワン・ファミリー・アンダー・ゴッドです。真の超宗教とは、すべての神を信じる人々を一つの家族として結び付ける基本原則を祝うことです。」(xxxiii)
3−6 顕進様の登場
顕進様は、幼いころからマグロ釣りをはじめとするお父様の厳しい訓練を受けてきました。お父様からオリンピック選手となれと指示されると、子供の頃から訓練しても難しい馬術で、短期間のうちに韓国代表選手となり、二度オリンピック(ソウル大会、バルセロナ大会)に参加しました。
大学に進学する時には、お父様に何を専攻すべきかと問い、「歴史、神学、哲学」とのアドバイスを受けると、コロンビア大学で歴史学を、統一神学校(UTS)とカトリック大学で神学・哲学を、そしてハーバード大学でMBA(経営学修士)を修得されました。
そういったことからお父様は、1998年7月19日、顯進様の世界平和統一家庭連合世界副会長任命式において、「顕進は、アボジより美男だし、力もあるし、男らしく勇気もある。顕進はMBAをもってRev.Moonが失敗した事業に専門性をもつ(ので) 感謝の大王になる。UTSを卒業して世界を担う神学者にもなるだろう。顯進は、これからアボジよりも百倍ではない、千倍、万倍優れることを願い、希望をもって顕進に任せる」と祝福されました。
これに対し、顯進様も「神様を中心とした家庭を通して、この地に神の国を立てようとしてこられた父母様を助けて差し上げることが、私の生涯の究極的目標でした。今日の就任を通して、私はついに、父母様のこのような救世活動に同参できるようになった」と決意表明されました。
3−7 世界的平和運動への拡大
以後、顕進様は、教会やCARPの指導者を教育し、UPFの共同議長としては、ワンファミリー・アンダー・ゴッドを掲げて全世界でグローバル・ピース・フェスティバル(世界平和祝祭)を開催し、全世界の宗教指導者、国家指導者、青年指導者達を動員し、世界平和への大きな渦を巻き起こしました。
顕進様は、各国での基調講演で、その地の歴史的、政治的、経済的諸問題を的確につかみ、お父様の思想に基づいて具体的な解決策と希望を与えます。それは大変説得力のあるもので、多くの人々に感動を与えてきました。顕進様についてさらに知るには、顕進様を知る にアクセスしてください。
2007年、パラグアイ政府は、お父様が購入した土地を没収するという決定をしました。お父様の指示を受けた顕進様は、ブッシュ大統領の弟、ニール・ブッシュ氏や郭先生と共に、パラグアイに飛び、二カルノ大統領との会談に臨みました。お父様に否定的な見解を持っていた大統領と顕進様は2時間にわたり激論を交わし、パラグアイ政府がこの土地の私有財産権を保護しなければならない理由を説明し、結果的に大統領の誤解は解け、危機は解消されたのです。同席していたニール・ブッシュ氏は、「このように堂々と一国の大統領を説得できることに驚いた」との感想を漏らしたのです。
ブラジル教会は自分たちが雇った弁護士にお父様が投入された土地を奪われてしまった。2008年7月、小山田国家メシアをはじめとするブラジルのリーダー達は顕進様にこれを取り戻してほしいと嘆願書を送り、お父様からも指示を受けた顕進様とそのスタッフが見事にこれを取り戻しました。
顕進様のビジョンと実行力に、ロバート・シュラー(Robert Schuller)牧師やマノエル・フェレイラ(Manoel Ferreira)主教等の著名な宗教者、ヘリテージ財団創設者のエドウィン・フュルナー(Edwin Feulner)氏をはじめとする多くの宗教指導者、国家指導者らが心酔している。
それでも顕進様は、それを自慢することもなく、天の祝福が実を結ぶように条件を立てただけだ。私達はお父様の努力と苦労を刈り入れているのだと強調しています。
「真のお父様は、2013年1月13日までに、国家を復帰すると宣言されました。しかし協会では、誰も、特に指導者たちの間では『それが可能だ』と信じる人はいませんでした。…2008年に全世界で、私たちがどれほど多くのGPFをしましたか。23回、24回。それによって統一教会の指導者たちが、初めて国家復帰が可能だという考えになった。ある傲慢で愚かな者は、その成功が自分たちのおかげだと考えるようになりました。…私たちは、そういう祝福が実を結ぶように条件を立てただけなのです。私たちが生きているこの時代は、蕩減復帰時代に撒かれた、お父様の努力と苦労の結実を刈り入れる時期です。」(xxxiv)
3−8 教会指導者たちの反逆
そのあまりの成功に、嫉妬した教会指導者達は、お父様に「顕進様はお父様の位置を奪い取ろうとしている」と何度も偽りの報告をして、顕進様の活躍を止めようとしたのです。
お父様は、世界や天使世界が反対しても、さらには神様が反対しても、それを超えて理想を求めれば、最後に神様が「文総裁が主張することが正しい」と認めたといわれています。
「真の父母は、世界の人が冷遇する立場で生まれなければならず、世界が反対する難しい立場で生まれなければならず、万物世界のどのようなものよりも貴い立場で生まれなければなりません。天使世界の天使が反対しても、それを克服してこなければならず、神様が反対しても、それを克服してこそ、それを越えて新しい理想的なものが出てくるようになるのです。」(xxxv)
「先生は一人であり、霊界はすべてが反対です。神様まで反対するのです。『こいつ、悪いやつ。そんな話がどこにあるのか』というのです。アダムが反対して堕落したがゆえに、神様が反対しなければなりません。(そして最後に神様が)『今まで数多くあれこれ言い立てていたが、文総裁が主張することが正しい』と言ったのです。」(xxxvi)
3−9.
顕進様も、CARPの改革やサービス・フォー・ピース運動などを始めた時、幹部の誤った報告でお父様まで反対したこともあるが、それが神様とお父様の願いだと信念を持って進めると、最後はお父様が「顕進がそうしなければ大変なことになっていた」と認め、称賛してくれたことが何度もあったといわれています。そのサービス・フォー・ピースは、世界のボランティア団体から高く評価され、顕進様はボランティア活動推進国際協議会(IAVE)の要請により、アジア太平洋会議で基調講演まで行っています。サービス・フォー・ピースは、現在国連の経済社会理事会(ECOSOC)の特別諮問資格(Special Consultative Status)を取得しています。
「すべての宗教は、実践的な“他のために生きる”という世界的奉仕の文化を作らなければなりません。想像してみてください。もし敵対国の青年達がともに奉仕活動をすることを。共通の目的をもって、ともに汗し涙し笑うならば、どんな誤解や憎しみも消え去ってしまうでしょう。」(xxxvii)
4.環太平洋時代と南北統一
4−1 環太平洋時代
原理講論や天聖経で述べられているように、ナイル河等を中心とした河川文明は、ギリシャ、ローマの地中海文明に移行し、さらにイギリス、アメリカの大西洋文明、そしてアダム国家(韓国)、エバ国家(日本)、天使長国家(アメリカ)をつなぐ太平洋文明として結実するのです。
すでにアジアは、世界で最もダイナミックに発展する地域となりました。しかし、「中国やロシアのような好戦的な強大国は太平洋諸国を狙っています」ので、韓国、日本、アメリカは、太平洋諸国を糾合し、「人類の平和と安定を保障してくれる環太平洋圏を守らなければなりません」と、お父様は言われています。次回、詳しく述べますが、そのお父様の心配は現実のものとなっています。
「河川と海岸を中心とした文明も韓国が面する太平洋文明として結実しなければならない。ナイル河、チグリス河、ユーフラテス河などを中心として発達した河川文明は、ギリシャ、ローマ、スペイン、ポルトガルなどの地中海を中心とした文明として移動したのであり、この地中海文明は、再び、英国、米国を中心とした大西洋文明として移動したのであり、この文明は、日本、韓国をつなぐ太平洋文明として結実するようになるのである。」(xxxviii)
「エバ国家、アダム国家、天使長国家を収拾することによって、太平洋文明圏が成り立つのです。」(xxxix)
「共産主義の仮面を脱いだといいますが、今も中国やロシアのような周辺の好戦的な強大国は、虎視眈々と力のない島嶼国を狙っています。どの国家でも、単独でこの強大国の政治、経済、軍事的攻勢にはかなわないでしょう。日本、台湾、フィリピン、インドネシア、ソロモン群島、オーストラリア、ニュージーランドなど、すべての国家が、協約を結んで連合圏を広げ、人類の平和と安定を保障してくれる環太平洋文明圏を守らなければなりません。」(xl)
「韓半島は、アメリカ大陸を背負い、太平洋圏のすべての島嶼国を糾合し、環太平洋圏を保護し、守るべき祖国になるのです。それは正に、人類の未来が、韓国と日本、そしてアメリカを中心とする環太平洋圏の保全にかかっているからです。」(xli)
4−2 共産世界と民主世界
環太平洋時代において、「イスラエルの立場の韓国とローマの立場のアメリカが一つになれば、霊的なキリスト教の世界的基盤の上に、共産世界を吸収して地上天国を完成する」のです。そういった天のみ旨を知っていたお父様は、70年代から33年間、アメリカと世界の平和のために精誠を尽くし、1991年には「冷戦に終止符を打つために、金日成主席と談判」し、その勝利的土台の上に韓国に戻り、「神様の祖国と故郷を定着させる摂理を完成させつつ」あったのです。
「今日、イスラエルの立場の国家として韓国を、またローマの立場の国家としてアメリカを立てて摂理をされているのです。この二つの国家さえ一つになれば、世界を一つにし得る基盤が成されるのです。霊的なキリスト教の世界的基盤の上に、共産世界を吸収して地上天国を完成するのです。ですから再臨主には、共産世界と民主世界を一つにしなければならない責任があります。」(xlii)
「天のみ旨を良く知っていた私は、70年代から33年間、生涯の黄金期を、このアメリカを中心として世界の平和のために精誠を尽くしました。そして、1991年には、冷戦時代に終止符を打つために、北朝鮮の金日成主席と談判(し)、その勝利的土台の上に、私は、再び韓国に戻り、神様の祖国と故郷を定着させる摂理を完成させつつあります。」(xliii)
4−3 太平洋文明圏時代
韓国で「神様の祖国と故郷を定着」させるためには、南北を統一しなければなりません。韓国は「人本主義と神本主義、共産と民主、全ての宗教と思想の終着地」であり、「南北統一によって、東西の貧富の差も解消し、西洋文明と東洋文明が一つになる太平洋文明圏時代」がやってくるからです。
「南北統一によって東西の貧富の差も解消し、西洋文明と東洋文明が一つになるのです。精神的基準と物質的基準が一体化する時には、統一が生まれるのです。物質文明がアジアを求めるのです。太平洋圏で西欧文明とアジア文明が連合して、新しい世界に越えていく文明時代がやって来ます。それが太平洋文明圏時代です。」(xliv)
「民族の宿願である統一は、どのように現実化すべきでしょうか。韓国は人本主義と神本主義、共産と民主、唯心と唯物の世界、すべての宗教と思想の最後の終着地となっています。言い換えれば、南北分断は、単純な政治的、軍事的分界線ではなく、神様とサタンが対決する現場なので、韓国だけの問題ではなく、世界の問題となっており、それで韓国の統一問題は、 世界統一のビジョンと一致しています。」(xlv)
4−4 南北統一の為の国際的な基台
お父様は、「アメリカ、ソ連(ロシア)、中国、日本などの周辺の強大国が南北統一に協力するように、40年余り前から神主義を中心とした理念運動を土台として、統一の国際的な基盤を造成してきた」と言われています。
「韓半島が南北に分断されたのは、我が民族がそれを願ったのではなく、アメリカとソ連の二大国家、そして中国や日本など、周辺の強大国の影響によるものです。したがって、…韓半島を統一させる事業に、周辺の強大国が妨害するのではなく協力するように、我が民族と韓国の主体的な影響力を養わなければなりません。」(xlvi)
「私は、四十年余り前より、統一の根本原則を宣言し、国内外で、神主義を中心とした理念運動を土台として、周辺四大強国に、統一の国際的な基盤を造成してきました。韓国や、日本、米国などに、各々数百万を超える会員たちが、国際勝共連合、カウサ活動 などを通して、民間基盤を構築してきたのです。」(xlvii)
4−5 勝共運動と南北統一
お父様が、韓国に「勝共連合」「原理研究会」「国民 連合」等を創立・支援してきたのは、韓国を勝共思想で守り、南北統一に備えるためでした。南北統一の過程で、「大韓民国が共産主義と闘って勝利すれば世界に雄飛し、反対に敗れた場合は跡形もなく消え失せてしまう」からです。
「国民連合は、南北統一のため立てたのです。勝共連合を立てたのは、共産世界を防御するためです。共産世界を防御してこそ、南北を統一するのです。」(xlviii)
「南北統一運動国民連合は、南北統一運動のための、統一のための運動機関です。そこでは国民が連合して南北統一運動をするのです。そこでは六千万を動員しなければなりません。 六千万民族が一つにならなければなりません。六十万を代表として団結させ、新しいエデンに向かって六百万、六千万の団結した旗手が生じるならば、世界は完全に地上天国の基地へと直行することでしょう。」(xlix)
「大韓民国が共産主義と闘って勝利すれば、世界に雄飛するでしょうし、反対に共産主義に敗れた場合は、跡形もなく消え失せてしまうことでしょう。」(l)
4−6 南北総選挙に備えるための「統班撃破運動」
朝鮮の恐るべき作戦は、南北統一の為に総選挙をやろうと提案してくることです。北朝鮮の黄長燁(ファンジャンヨプ)元書記によると、金日成は90年代半ば、「南北同数で会議をすれば、北代表は100%我々の側だが、南代表のうち半分は左派が占めるから、結局3対1で我々が主導権を握れる」と語ったと証言しています。
そのため、お父様も南北総選挙に備えるために、「統班撃破運動」を急がなければならないと強調していたのです。そのお父様の願いを理解しえない統一教会(家庭連合)は、形ばかりの神氏族メシア勝利に邁進しています。
「(1997年に)亡命した黄長燁(ファンジャンヨプ)元書記によると、金日成は90年代半ば、低い段階の連邦制の狙いについて『民族統一機構で統一問題を議論するとき、南北同数で会議をすれば、北代表は100%我々の側だが、南代表のうち半分は左派が占めるから、結局3対1で我々が主導権を握れる』と語った という。」(li)
「南北総選挙を実施するようになれば、この南韓はどうなるでしょうか。…今やすべての準備を整えて統班撃破をするのです。」(lii)
「私たちが統班撃破運動を展開しているのは、政治的目的ではなく、南北統一時代を迎え、思想と組織を強固にしようというのです。共産党は組織で動く集団なので、それに匹敵する私たちの立場を準備しようというのです。」(liii)
「急がなければ南北総選挙に備えることができません。それで今から6ヵ月の間、南北総選挙の準備の全国大会をするのです。これから火をつけるのです。全部火をつけて講義するのです。統班撃破です。これから本当に統、班を掌握して、講義するのです。これをやってこそ生きるのです。」(liv)
「私達は、みな共に、真の愛の神主義で、私たちの価値観を定立し、国民思想武装に総決起しましょう。私たち自身と、韓民族と世界平和のため、南北統一を信仰化しましょう。そしてこの時代、歴史と天の召命を受けて立ち上がり、南北統一運動に私たちすべてが先頭に立つ義人と指導者になりましょう。」(lv)
4−7 国家ビジョン「コリアン・ドリーム」
顕進様は、南北統一のためには、南北がともに目指すべき国家ビジョン(戦略目標)が必要だと考え、それは「弘益人間(ために生きる)」精神に基づく統一国家であることを明らかにしました。韓国の知識層をはじめ、韓国の人々は左右を問わず、このビジョンを驚きを持って迎え、もろ手を挙げて賛同しました。南北統一の方法を議論することはあっても、統一のビジョンを明らかにした人はいなかったからです。そのため顕進様の本「コリアン・ドリーム」は、ベストセラーとなるとともに、この年のブック・オブ・ザ・イヤーとなりました。
「なによりも先ず統一という確固たる目標を持って、その目標達成のために継続的に、体系的にアプローチする戦略的政策が重要だということです。そして、その次に国家変革に不可欠な躍動的大衆運動の重要さを認識して、知恵深く支援することです。」(lvi)
「韓国と北朝鮮、両方の人々は、自分たちの起源を数千年前の檀君神話に置いています。檀君神話に盛り込まれている『広く人間社会に益をもたらす』という弘益人間の理想は、常に危機を克服する指導原則でした。独立運動の指導者達も日本の植民地支配から自由を得ることを超えて、弘益人間の精神に根差して、世界の前に模範となる理想国家を立てることが彼らの運命だと信じました。」(lvii)
4−8 根底にある「神によって与えられた自由と人権」の尊重
顕進様の思想の根底にあるのは、アメリカの独立宣言にあるように「神によって与えられた自由と人権」の尊重です。ですから顕進様は、決して北朝鮮の「残酷な人権弾圧」や現状のままの「分断体制の固着化」を認めることはありません。そのため、積極的に脱北者支援を行っています。
一方、顕進様は、「南北統一は、信頼が重要である。私たちが民間次元の生活型統一運動を繰り広げることも(北朝鮮の)信頼を得るためである」と語られ、長年、北朝鮮でパン工場を運営し、直接子供たちにパンを与えています。小麦などの食糧を送って、政府や軍に流用されるのを防ぐためです。
100年前の3・1独立宣言についても、「日本に対する憎悪や敵意、報復を追求するものではなく、友好と相互理解に根差したより良い世界を建設しようと、全世界を鼓舞するものであった」と評価し、それが全世界に影響を与えたことに誇りを持とうと訴えています。
「独立宣言書には人間の根本的な権利と自由は国家や君主ではなく、創造主が人間に直接 賦与したものであると宣言したのである。そのようにしてアメリカに「神の下のひとつの国家(One Nation under God)」の建設という目標が立てられたのである。弘益人間の理想に立脚して建設される新しい統一コリアは、まさに模範たり得る国家である。そして世界で最も躍動的な東北アジアの中心で、普遍的人権と自由を代弁する先進文明国としての位置を確立するようになるだろう。」
「北朝鮮が核プログラムを放棄するという前提のもとに、米国は北朝鮮の衰退する経済を支援し、更には金正恩体制の維持を保障してあげるための準備をしようと考えました。これは北朝鮮の残酷な人権弾圧を容認することであり、朝鮮半島の2国家体制、分断体制を固着化させる態度として、米国が今まで守ってきた根本価値を否定する行為です。」(lviii)
「韓国人がその当時に示した独立宣言は、日本や植民地保有国に対する憎悪や敵意、報復を追求するものではありませんでした。友好と相互理解に根差したより良い世界を建設しようとし、全世界を平和へと鼓舞するものであったのです。
100年前にこの半島に起こったことは、21世紀に国家の独立運動を引き起こしました。インドの独立をもたらしたイギリスの植民地帝国に対するガンジーの非暴力抵抗運動、マーティン・ ルーサー・キング Jr.牧師の夢がアメリカを刺激して一つにし、倫理的フレームワークの下、醜い人種差別の章を締めくくった、アメリカの民権運動を引き起こした平和的非暴力抵抗運動、南アフリカの人種差別撤廃運動、これもまた人種隔離体制の恐怖と不義に対する非暴力抵抗運動を通して人種差別を終わらせ、新しい南アフリカの創設、新しいアフリカの夜明けのはじまりとなった運動でした。このような運動の背後のインスピレーションは、先人たちが100年前に始めたことなのです。」(lix)
「私達は、私達の国である朝鮮国が独立国であること、また朝鮮人が自由な民であることを宣言する。このことを世界の人びとに伝え、人類が平等であるということの大切さを明らかにし、後々までこのことを教え、民族が自分達で自分のことを決めていくという当たり前の権利を持ち続けようとする。(略)
公約三章
一、今日我々のこの挙は、正義、人道、生存、身分が保障され、栄えていくための民族的要求、すなわち自由の精神を発揮するものであって、決して排他的感情にそれてはならない。
一、最後の一人まで、最後の一刻まで、民族の正当なる意志をこころよく主張せよ。
一、一切の行動はもっとも秩序を尊重し、われわれの主張と態度をしてあくまで公明正大にせよ。
朝鮮建国4252年3月1日」(lx)
4−9 韓国民一人ひとりがオーナーになる
また、大衆運動の重要性を熟知している顕進様は、お父様の統班撃破に代わるものとして、AKU(統一を実践する人々)という団体を結成しました。それには1000もの市民運動(NGO)が参加し、韓国で最大の統一運動団体になりました。
顕進様は、ジンギスカンの「ひとりの夢は夢にすぎないが、すべての人が同じ夢を見るとき、それは現実になる」を引用し、「私達皆がコリアン・ドリームの主人になりましょう」と訴えています。お父様の願いは、顕進様によって着々と実現しつつあるのです。
「私は統一を実現するのに広範囲な市民社会の連合が必要だということを理解し、AKUの発足と発展に力を注いできました。AKUは2012年に発足して以来、現在は約1000の団体が参加する(韓国)最大の市民主導の統一運動団体になりました。」(lxi)
「私はよくジンギスカンの不朽の言葉を引用します。『ひとりの夢は夢にすぎないが、すべての人が同じ夢を見るとき、それは現実になる』 私達皆が、コリアンドリームの主人になりましょう。」(lxii)
5.神山元会長の遺言
5−1 祝福家庭と食口の皆様へ
2016年12月12日に聖和された神山威元日本家庭連合会長は、同年8月22日、「祝福家庭と食口の皆様へ」というメッセージを残しています。
祝福家庭と食口の皆様へ
お父様は、イエス様を相対的な価値の存在と見た信徒とユダヤ民族が、イエス様を十字架に追いやった恩讐だったと言われています。神山会長は、お父様の聖和も、再臨主を相対的存在と見て、絶対信仰、絶対愛、絶対服従で一つになることができなかった人々の不信によると考えていました。
「万民を救援するために地上に来られた、イエス様の怨讐が誰だったでしょうか? このお方を絶対的な価値の存在としてではなく、相対的な価値の存在として見た人々が、正にイエス様の怨讐でした。」(lxiii)
「私はお父様の聖和も、再臨主を相対的に見た人々の不信によるものと考えます。絶対圏に立つメシアに対して、私達は絶対信仰、絶対愛、絶対服従で完全に一つになるべきでした。それをただの相対的価値の指導者として見てしまい、(その結果)誰も後天時代に入ることができず、基元節も出発できなくなりました。やむなく神様は、お父様を供え物として、摂理の延長をせざるを得なかったのです。」(lxiv)
5−2 真なる血統の重要性
お父様は、真なる血統の重要性を強調されていました。その血統と連結されれば、人格完成も可能であり、理想家庭も、理想国家も出現するからです。神山会長は、イエス様には血筋がなかったため、再臨主を迎えるのに2000年が必要でしたが、お父様は直系の子女様を残されたため、聖和直後からお父様が残された摂理がそのまま継続していく。それが希望だというのです。
「生命より貴く、愛よりも重要なものが血統です。生命と愛が合わさって創造されるものが血統です。これらのうち、生命がなくてもできず、愛がなくても血統は創造されません。愛、生命、血統のうち、その実りが血統なのです。」(lxv)
「神様の血統の中には、真の愛の種が入っていて、真の生命の体が生きています。したがって、この血統と連結されれば、神様が理想とされた理想人間、すなわち人格完成も可能であり、理想家庭も生まれるのであり、さらには神様の祖国、理想国家も出現するのです。平和理想世界王国は、このように創建されるのです。血統の重要性は、いくら強調してもしすぎることはないということを、皆さんも肝に銘じなければなりません。血統がなければ、生命はもちろん、愛も離れてしまいます。血統が残ってこそ、愛した自分の伝統が残され、血統が存続してこそ、父母の息遣いが継続していくのです。言い換えれば、父母に愛の実、生命の実、血統の実、そしてすべての喜びの実を提供する最初で最後の必要十分条件は、真なる血統であることを、はっきりと知らなければなりません。」(lxvi)
「イエス様もお父様も祭物となられました。しかしイエス様には血筋が無く、再臨主を迎えるために2000年の時が必要でしたが、お父様は子女様を残されたため、聖和直後から、お父様が残された摂理がそのまま継続していくのです。これが私たちにとって大きな希望です。」(lxvii)
5−3 父子協助時代
お父様が、2000年に「父子協助時代」を宣言されたように、血筋で残るのは父子です。神山会長は、お父様の使命を相続する子女様はどなたかと探し求めました。そして、「顕進様の お父様を敬愛する心情、み言に対する姿勢、築かれた家庭のすばらしさに触れて、顕進様こそが、真のお父様の血統を受け継ぐ長子である」との結論に達したのです。そうして神山会長は、祝福家庭と食口の皆さんに「顕進様と共に、真のお父様の願いを実現していかれることを祈っています」と最後に述べています。
「母を見る時、血筋が違います。血筋で残るのは父子が残るのです。母は畑です。種は畑だけあれば、どこに植えてもいくらでも実を結ぶのです。そのため、父子関係は血統が連結されているというのです。堕落によって血統が間違ったことを否定しなければなりません。」(lxviii)
「このような使命を相続するにふさわしい子女様は一体どなただろうと、私はお1人、お1人の お子様の心の世界を訪ねてみました。見つめたとき、顕進様こそがその資格を持つ方だと確信するようになりました。食口の皆さんにも、直接顕進様にお会いして、顕進様のお父様を敬愛する心情、み言葉に対する姿勢、築かれた家庭のすばらしさを体験して頂きたいと切に願います。これからは真のお父様と一体化した顕進様と一つになれば、お父様から相続された天運が顕進様を通して、祝福家庭に連結されることを伝えて参りました。」(lxix)
「祝福家庭、そして食口の皆さん。皆さんが祈祷とみ言と良心で、顕進様こそが、真のお父様の血統を受け継ぐ長子であり、人類始祖が失った、み言、真の愛、そして心情圏、天運をこの地上にもたらし、神様の願いを実現しようとされている方であることを見出して、顕進様と共に真のお父様の願いを実現していかれることを祈っております。」(lxx)
777双、1800双などの近況を知るにつけ、私達も霊界がそう遠くないと感じる今日この頃です。兄弟姉妹の皆さん、どうか「神を敵にまわすことになる」(使徒行伝、5章39節)ことのないように、また幹部の方々は、「あなたがたはわざわいである。あなたがたは、天国を閉ざして人々をはいらせない」(マタイ23章13節)と裁かれないように、悔い改めるべきではないでしょうか。そして、できるだけ早く顕進様のもとに駆け付け、ともにお父様の偉業を果たすべきではないでしょうか。
顕進様の全祝福家庭への公開書信をご覧ください。
世界の祝福中心家庭に送る顯進様の公開書信
(2011年11月26日)
「基元節の意義」について全祝福家庭に送る顕進様の書信
(2013年02月12日)
2019年12月21日
清野 清(777双)
国際勝共連合元会長・事務総長
- 文顕進、基元節の意義に関して全ての祝福家庭に送る書信
- 神様の平和王国はわたしたち祝福家庭の真の祖国 2005年6月25〜28日
- 真の神様の祖国光復
- 原理講論 - 創造原理
- 原理講論 - メシア降臨とその再臨の目的
- 原理講論 - 人類歴史の終末論
- 平和神経3
- 勝祝日宣布 - 1973年7月1日
- 天聖経 - 真の家庭と家庭盟誓
- 天聖経 - 罪と蕩減復帰
- 万物の日 - 1984年5月31日
- 天聖経 - 罪と蕩減復帰
- 天聖経 - 罪と蕩減復帰
- 平和を愛する世界人としてー文鮮明自叙伝
- 郭錠煥「事必帰正」
- 文顕進「全世界の統一コミュニティーの皆さんへ」 - 2011年11月26日
- 平和神経13
- 天聖経 - 罪と蕩減復帰
- 天聖経 - 罪と蕩減復帰
- 原理講論 - 終末論
- 国連に関するみ言
- 平和神経15
- 国連に関するみ言
- 国連に関するみ言
- 国連に関するみ言
- 国連に関するみ言
- 平和神経1
- 平和神経3
- 万王の王神様解放圏戴冠式 - 2009年1月15日
- 平和神経13
- 文顕進「神様の夢の実現」
- Hyun Jin Moon, December 2, 2008 Address at the United Nations Headquarters
- Hyun Jin Moon, December 2, 2008 Address at the United Nations Headquarters
- 文顕進、真のお父様の天宙聖和式でのメッセージ - 2012年10月22日
- 天聖経 - 天一国主人の生活
- 人間の生と霊魂の世界
- Hyun Jin Moon, December 2, 2008 Address at the United Nations Headquarters
- 原理講論 - 再臨論
- 天聖経 - 環太平洋摂理
- 平和神経13
- 平和神経13
- 天聖経 - 祝福家庭
- 平和神経13
- 天聖経 - 環太平洋摂理
- 天聖経 - 真の神様の祖国光復
- 天聖経 - 環太平洋摂理
- 東西南北統一前進大会 - 2000年2月10日
- 天聖経 - 真の父母
- 天聖経 - 真の神様の祖国光復
- 天聖経 - 環太平洋摂理
- 西岡力・麗澤大学客員教授、Hanada - 2017年7月号
- 天聖経 - 真の神様の祖国光復
- 天聖経 - 真の神様の祖国光復
- 天聖経 - 真の神様の祖国光復
- 東西南北統一前進大会 - 2000年2月10日
- 文顕進、朝鮮半島統一の為の戦略的フレームワークの転換 - 2018年2月12日
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- 文顕進 - 2019年3月1日
- 独立宣言 - 1919年3月1日
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- 文顕進、韓国の未来と世界のビジョン - 2019年3月1日
- 文鮮明 - 1957年10月13日
- 神山威メッセージ
- 平和神経7
- 平和神経1
- 神山威メッセージ
- 父子協助復帰時代 - 2000年3月6日
- 神山威メッセージ
- 神山威メッセージ